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進まぬ交渉、続く対立 普天間返還合意20年

  • 2016年1月1日
  • 06:01
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普天間飛行場
普天間飛行場
辺野古新基地建設の経緯と想定される流れ
辺野古新基地建設の経緯と想定される流れ
沖縄防衛局による辺野古新基地建設の工事計画
沖縄防衛局による辺野古新基地建設の工事計画

日米の普天間飛行場返還合意から20年目を迎えた。日本政府は2019年2月までの運用停止を約束するが、具体的な交渉は進んでいない。名護市辺野古の新基地建設問題で県と政府の対立は法廷闘争に持ち込まれている。政府は「辺野古が唯一」と繰り返し、翁長雄志知事は「あらゆる手段で新基地建設を阻止する」姿勢を崩していない。問題解決の糸口は一向に見えない。 県と政府は昨年8~9月の1カ月間、集中的に協議したが、辺野古をめぐる互いの主張は平行線のまま決裂。政府は辺野古埋め立ての本体工事に着手、一方の県は埋め立て承認を取り消す事態になった。 前県政時代に設置した普天間飛行場負担軽減推進会議は昨年1年間、一度も開かれなかった。また、新たに設けた「政府・沖縄県協議会(仮称)」の昨年内の開催は実現していない。 5年以内の運用停止で、県は航空機を段階的に減らすといった行程表(ロードマップ)の策定を要求するが、政府は「地元の協力が前提」と辺野古移設の条件を示唆している。 県側は日米交渉に必要な期間を考えると、今年中に道筋をつける必要があるとみている。返還合意した橋本龍太郎元首相以降、政府は「普天間の危険性除去」を重視するという立場で、辺野古移設の最大の理由にしている。 <国・沖縄県 法廷闘争の行方>前例なき裁判 予想困難 翁長雄志知事の埋め立て承認取り消し以降、国と県の争いは法廷の場に持ち込まれた。国と県が互いに訴えている。いずれの訴訟も前例がなく、行方を予想するのは困難だ。翁長知事は国民全体で安全保障問題を考えるきっかけになると捉え「途切れることなく沖縄の思いを訴えたい」と不退転の決意を見せている。 国が承認取り消しの取り消しを求める代執行訴訟は1月8日に第2回、同29日に第3回の口頭弁論を予定している。承認取り消しの適法、違法を判断するための実質的な審議に移るか、が焦点となる。 国側は他人に利益をもたらす行政処分の取り消しは極めて限定的な要件を満たす場合のみ可能で、知事の承認取り消しは要件を満たさず、違法と主張。日米の信頼関係を損ねるなど外交、防衛上の不利益、跡地利用の遅れなど経済的な不利益も取り上げた。 一方の県側は、国の主張する「辺野古が唯一の解決策」とする理由は、在沖海兵隊の抑止力や地理的優位性といった「抽象的なマジックワードの羅列」で、具体的な根拠は何ら示されていないと反論する。 大浦湾が埋め立てられ、米軍基地が建設されれば、自然や生活環境に悪影響を与え、沖縄の自治権が侵害されると訴えている。 県が埋め立て承認取り消しを執行停止した石井啓一国土交通相の決定を違法として、昨年末に国を相手に起こした抗告訴訟は訴状と執行停止申立書を提出した段階。県は辺野古沿岸の作業を止めるために判決まで国交相決定の執行停止を求めており、その判断の時期と結果に注目が集まる。 さらに、昨年12月24日に国地方係争処理委員会が県の審査申し出を却下したことに対し、県がそれを不服として高裁に提訴する可能性も残っている。 ただ、裁判の結果に注目が集まると、沖縄問題の本質を見失う懸念もある。 翁長知事は日米両政府という強大な権力と闘うことの厳しさを認識した上で「後ろ姿を子や孫に見せ、自分の生まれた沖縄に誇りと勇気を持ってほしい。責任世代の私たちの役割はそこにある」と語っている。 <新基地建設工事計画>ブロック投下 護岸整備へ 沖縄防衛局は昨年10月29日に辺野古埋め立ての本体工事に着手し、キャンプ・シュワブ陸上部で資材置き場の整備を始めた。同11月下旬に搬入した汚濁防止膜を固定するコンクリートブロックを年明け以降に設置し、海上に護岸を整備する予定だ。シュワブ内の仮設道路の建設にも入るとみられる。 約160ヘクタールを東京ドーム16・6杯分に相当する約2062万立方メートルの土砂で埋め立てる計画。全体の工期は9・5年で、そのうち埋め立て工事に5年かかる。 着工1年目に作業ヤード、汚濁防止膜や工事用仮設道路、海上作業ヤードの設置、護岸建設、土砂浚渫(しゅんせつ)などに着手する見込み。ケーソンや護岸で沿岸を囲った後、土砂投入は2年目から本格的に始まる。ただ、新基地建設に反対する名護市や県との調整が必要な場面もあり、計画通りに進みそうにない。


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