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社説[知事・首相会談]民意無視の「ゼロ回答」

  • 2019年3月2日
  • 08:30
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 玉城デニー知事はきのう安倍晋三首相と会談した。





 辺野古新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票で、投票者の7割超が「反対」と意思表示したことを直接伝えた。有権者の4分の1に達すれば首相や米大統領に通知するとの県民投票条例に基づくものだ。





 玉城知事は「辺野古移設断念を求める民意が初めて明確にされた」と指摘。工事の中止と、日米両政府に沖縄県を加えた3者協議の場を設置し、1996年の日米特別行動委員会(SACO)合意を検証するよう求めた。





 工事の中止要求に、安倍首相は「世界で最も危険な飛行場を置き去りにするわけにはいかない」として新基地建設を推進する考えを示した。





 3者協議の場の設置については会談後の記者会見で野上浩太郎官房副長官が「普天間の危険性除去といった米政府との交渉は、政府がわが国を代表して行うべきものだ」と、否定的な考えを示した。





 工事も止めない。3者協議の場もつくらない。沖縄の明確な民意が示されたにもかかわらず、一片の誠意も感じられないまったくの「ゼロ回答」である。





 圧倒的な民意を示した県民を愚(ぐ)弄(ろう)するものだ。





 安倍首相が県民投票結果を「真(しん)摯(し)に受け止める」と言うのであれば、工事をいったん止めるのが筋である。





 安倍首相は事あるごとに「真摯に沖縄に寄り添う」などという言葉を繰り返すが、空疎に響くのは、行動が伴わないからである。





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 普天間の危険性除去は県民の総意である。





 仲井真弘多元知事と安倍首相が約束した「普天間の5年以内の運用停止」は2月で期限が切れた。日本政府は米側と交渉したことがあるのだろうか。あるのであればいつ誰がどのように米側に持ちかけたのか、説明してほしい。





 仮に新基地が完成すれば普天間は返還されるのだろうか。2017年6月、稲田朋美防衛相の国会答弁を思い出してほしい。





 13年の日米合意で普天間返還に係る条件の一つに「緊急時の民間施設の使用改善」がある。稲田氏は「米側と調整できず、返還条件が整わなければ(普天間)飛行場は返還されない」と明言した。





 辺野古の滑走路は1800メートルで普天間の2700メートルに比べ短いからだ。民間施設とは那覇空港を想定しているのだろうか。





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 「マヨネーズ並み」とされる軟弱地盤の存在を政府は最近になってようやく認めた。最大で海面から90メートルの深さである。約7万7千本の砂(すな)杭(ぐい)を打ち込み、地盤改良することを検討している。過去に例のない難工事になりそうである。





 県は工期に13年、費用は2兆5500億円か、それ以上かかるとみている。しかし政府は工期や費用の見通しを示すことができない。





 本来であれば、政府はこういったことを明らかにした上で、県にちゃんと説明して設計変更などの手順を踏むべきだが、工事を強行するばかりである。それこそが「構造的沖縄差別」というほかない。


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