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社説[辺野古「反対」7割超]計画断念し代替策探れ

  • 2019年2月25日
  • 07:16
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 信念や確信、悩みや戸惑い。3択のどちらに投じられた票にも、それぞれの思いが込められているはずだ。





 県民投票の結果を厳粛に受け止めたい。今こそ「辺野古」を巡る対立と分断に終止符を打つ第一歩を踏み出す時である。





 普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票が24日、すべての市町村で実施された。





 投票率は52・48%。反対票は、賛成票と「どちらでもない」票を合わせた数を大幅に上回り、投票資格者の4分の1を超えた。





 新基地建設に反対する玉城デニー知事は、県民投票によって今後の政策推進の原動力を手に入れたことになる。





 反対票は、昨年の知事選で玉城知事が獲得した過去最多の得票を上回り、40万の大台に乗った。





 辺野古埋め立てについて、県民投票で沖縄の民意が明確に示されたのは、今度が初めてである。





 このことは安倍政権の強引な埋め立て政策が民意によって否定されたことを意味する。





 軟弱地盤の改良工事に伴う「工事の長期化」という点からも、県民投票で示された「明確な民意」という点からも、新基地建設計画は、もはや完全に破たんした。





 政府は直ちに工事を中止し、県と見直し協議に入るべきだ。





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 戦後、基地優先政策の下で自己決定権をないがしろにされてきた県民にとって、投票結果の持つ意味は大きい。





 米軍基地の整理縮小や日米地位協定見直しの賛否を問う1996年9月の県民投票は、労組が発案し主役を担う労組主導の運動だった。





 今回、署名活動を中心になって担ったのは、さまざまな立場の市民である。





 とりわけ対話を求める若い人たちの取り組みは、幅広い層の共感を呼んだ。





 昨年9月の県知事選で玉城知事を誕生させた「新しい政治」を求めるうねりは県民投票に引き継がれていたのである。





 政府の強引な土砂投入に対し、国内外から工事停止を求める声が相次いだ。





 ハワイ在住県系4世のロブ・カジワラさんが始めた米ホワイトハウスの請願サイトへの電子署名は、21万筆を超えた。





 県民投票に法的な拘束力はないが、だからといって、政府がこの結果を無視することは許されない。





 稲嶺恵一元知事も仲井真弘多元知事も、「軍民共用」「15年使用期限」、普天間飛行場の「5年以内の運用停止」などの条件を付して辺野古移設を認めた。





 だが、政府はいずれの条件も一方的にほごにし、説明責任すら果たしていない。





 地盤改良工事に伴って事業費が大幅に膨らむのは確実だ。工期の長期化も避けられなくなった。





 にもかかわらず、政府は工期も事業費もまだ明らかにしていない。





 県民投票に対して「静観」の姿勢を示した自民、公明支持層からも埋め立て「反対」の声が数多く示された。政府はこの事実を真剣に受け止めなければならない。





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 衆参で3分の2を超える議席にあぐらをかいて、上から目線で工事を強行することは許されない。





 政府は、埋め立て工事を強行することで「もう後戻りはできない」というあきらめの空気を広げようとしたが、県民感情を逆なでしただけで、期待していたほどの効果は生まなかった。





 沖縄戦後史への深い理解なくして辺野古問題の解決策を見いだすことはできない。





 安倍内閣の政権運営は安定している。トランプ米大統領との相性の良さは抜群だ。  安倍内閣が持つこの政治的資産は、辺野古問題を終わらせることにも、沖縄を犠牲にして米国への従属を深めることにも、いずれにも活用可能である。





 安倍首相の賢明な判断を求めたい。辺野古新基地建設計画を断念し、普天間の早期返還に向け、日米協議を開始すべきだ。


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