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社説[辺野古協議 不調]土砂投入への対応急げ

  • 2018年11月29日
  • 07:39
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 「政府は知事選で示された民意を真摯(しんし)に受け止め、工事を中止してほしい」





 「計画通り移設作業を進めていきたい。そのことについて理解を求めたい」





 28日、首相官邸で開かれた玉城デニー知事と安倍晋三首相の会談は、双方の溝を埋めることができず、平行線のまま終わった。





 会談に先立って謝花喜一郎副知事と杉田和博官房副長官の4回目の集中協議が行われた。





 首相と知事の会談は、集中協議を締めくくるセレモニーとしてお膳立てされたのだろう。政府の側に、溝を埋める意思があったかどうか、疑わしい。





 実際、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前では連日、新基地建設に反対する市民を強制排除し、工事車両が基地内に入っている。





 政府は12月中旬、土砂投入に着手する方針だという。当初予定していた本部港ではなく、別の港を利用して埋め立て用土砂を搬出する計画のようだ。





 集中協議を実施する以上、少なくともその期間中は一切の工事を中止し、信頼関係を築いた上で話し合いを進めるべきであった。





 だが、政府はそうはしなかった。





 話し合いのポーズを維持しつつ工事を急ぐ-首相と知事の会談は、首相が最後通告の場に利用したようなものである。





 「対話による解決」を求める玉城知事はこれから先、どこに活路を見いだしていくのだろうか。





    ■    ■





 集中協議が非公開で進められたため、県の対応が見えにくいが、実は、この日の会談と4回にわたる集中協議を通して県は、極めて重要な指摘を行っている。





 第一に、埋め立て工事や軟弱地盤の改良工事、埋め立て完了後の作業など、新基地の運用までに13年かかると想定されること。





 第二に、経費は当初計画よりも大幅に膨らんでおり、県の試算だと完成までの費用は最大で2兆5500億円かかる見込みであること。





 第三に、海底断層の地盤改良工事に伴って絶滅危惧種など数多くの海域生物への影響が懸念されること、などだ。





 「普天間閉鎖=危険性除去」まであと10年以上もかかるということは、辺野古移設が当初の目的を実現できなくなったことを意味する。





 一日も早い普天間閉鎖のため、「もう一つの選択肢」を真剣に検討すべき時だ。





    ■    ■





 辺野古埋め立てによる新基地建設は、普天間飛行場の危険性除去を遅らせるだけでなく、環境面でも失うものがあまりにも多すぎる。





 膨大な予算を投じて米海兵隊を「焼け太り」させる半面、県民の分断と対立を深め、米軍基地の安定的な維持にもマイナスの影響を与える可能性が高い。





 県は、辺野古を巡るこうした現実を早急に全国に発信し、見直し協議が必要なことをあらゆる方法、手段を使ってアピールすべきである。





 県民投票の成否が状況を左右することになるだろう。


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