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社説[米FA18 海に墜落]再発防止の実効性示せ

  • 2018年11月13日
  • 10:40
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 米海軍のFA18戦闘攻撃機が12日、那覇市の東南東約290キロ、北大東村の南西の海上に墜落した。





 搭乗していたパイロット2人は、緊急脱出したあと、米軍ヘリに救助された。





 防衛省によると、訓練のため米原子力空母ロナルド・レーガンから発艦し、エンジントラブルにあったという。





 米軍機の事故に歯止めがかからない。





 マティス米国防長官は4月、下院歳出委員会小委員会の非公開会合に提出した書面で、過去5年間で米軍機の事故による死者が133人にのぼったことを明らかにした。





 海兵隊のネラー司令官は3月、同委員会の公聴会で証言し、昨年1年だけで「クラスA」の事故が12件発生したことを明らかにし、「ひどい年だった」と語った。





 「クラスA」は死者が発生したり、損害額が大きい重大事故のことを指す。





 米軍に危機感がないわけではない。そのつど原因究明や対策を講じているにもかかわらず、再発を防止することができない-そこにこそ「ほんとうの危機」が潜んでいると言うべきだろう。





 嘉手納基地所属のF15C戦闘機が沖縄本島の南の海上に墜落したのは6月11日のことである。





 F15Cは老朽化が著しく、運用そのものが軍内部で問題視されていた。





 米軍機の事故は陸でも海でも、沖縄のどこでも、起こりうる。その前提に立って従来の事故対策を全面的に見直し、実効性のある防止策を打ち出すべきだ。





    ■    ■





 なぜ、これまでの取り組みがうまくいかなかったのか。 米軍機の事故が相次いでいることについて米統合参謀本部のマッケンジー中将は4月の会見で「飛行に事故はつきもの」だと述べた。





 被害を最小限にとどめたとの理由で墜落事故機のパイロットを「ヒーロー」だと称賛するなど、県民感情を逆なでするような自己正当化の発言も少なくない。米軍の意識を変えていくことが必要だ。





 米軍以上に意識改革が必要なのは日本政府である。





 政府は安保条約に基づいて基地や訓練空域、水域の提供義務を負っている。その手前、通常の訓練や通常の機種変更に対して、口出しができない。というよりも、口出ししない。





 通常の訓練空域のほかに、臨時の訓練空域を拡大したり、提供区域外での訓練を認めるなど、「制限ではなく緩和」の対応が目立つのである。





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 住民の生活や安全が脅かされているというのに、有効な対策を打ち出せないようでは、もはや主権国家とは言えない。





 沖縄は、基地や訓練空域、水域が集中しすぎる上に、住民地域と訓練区域との距離があまりにも近すぎる。





 常駐機だけでなく外来機もひんぱんだ。





 この構造的欠陥にメスを入れ、訓練のあり方を見直さない限り、実効性のある再発防止策はできない。





 情報提供や説明責任をきちんと果たしていくことや、県と政府と米軍の3者協議を密にすることも大切である。


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