福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

社説[辺野古8月土砂投入]撤回の決断をする時だ

  • 2018年6月9日
  • 09:21
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア
  • 0

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は8月に埋め立て予定地の海域に土砂を投入する調整に入った。





 埋め立てが始まれば自然環境を元の状態に戻すのは困難になる。新基地建設問題は昨年4月、埋め立て区域を囲む護岸造成に着手して以来、重大局面を迎えた。





 翁長雄志知事は埋め立て承認の撤回を度々言明しており、タイミングを見誤ることなく撤回の決断をする時だ。





 撤回するには埋め立て承認後に起きた重大な法律違反などの理由が必要である。市民団体は前知事が埋め立て承認の際政府と交わした「留意事項」に違反する事例が多数確認されており、これだけでも十分撤回の理由になり得ると指摘する。県は留意事項の中の環境保全対策の不備を理由に据えることになりそうだ。





 政府が土砂投入を想定しているのは「K4」「N3」「N5」と呼ばれる三つの護岸で囲まれる辺野古側の区域(約7ヘクタール)。7月中には囲い込みが完了する見通し。





 防衛省沖縄防衛局は土砂投入前に、県赤土等流出防止条例に基づき、工期や事業内容を記した通知書を県に提出しなければならない。現在、県と事前調整を進めており、近く提出するとみられる。





 危惧されるのは提出後県が45日以内で審査するが、国の場合は「通知」のため、審査結果を待たずに工事に着手することも可能なことである。





 土砂投入を急ぐ背景には9月の名護市議選、11月に想定される天王山の知事選をにらみ、後戻りできない状況をつくり、「あきらめ感」を醸成することにある。





■    ■





 防衛局は当初7月に土砂投入する計画だった。埋め立て予定地の護岸付近で準絶滅危惧種の「ヒメサンゴ」1群体が見つかったが、知事に特別採捕許可を申請せず、現場で保護する方針に転換した。





 保全策は汚濁防止枠を2重から4重に増やして工事を進めるものだ。防衛局は1日当たりの砕石投入を減らして工事を遅らせ、保全策に配慮したことを強調する。だがこの方法に効果があるか、実証実験もしないままである。





 別の埋め立て予定区域にある「オキナワハマサンゴ」(絶滅危惧2類)も県の特別採捕許可が出るまでの間、護岸工事を進めながら護岸内で保全を図る。国内初の方法でこれも実証実験なしである。





 強引で乱暴なのである。防衛局がサンゴの保全に本気か疑問が募るばかりだ。





■    ■





 埋め立ての順序を大浦湾側から辺野古側へ変更、砕石の運搬を陸上から海上へ変更したのも当初と異なっており、知事への変更申請が必要だ。





 留意事項には「県と協議を行うこと」がうたわれているが、防衛局は軽んじているというほかない。





 海底に存在する軟弱地盤や地震を引き起こす活断層が走っている疑いもある。新基地周辺の建造物の高度制限を巡り米国との二重基準も明るみに。ジュゴン3頭のうち若い1頭が長く確認されていない。工事のせいでないのか。





 生活・自然環境保全策を置き去りにしたまま土砂投入を強行することは許されない。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース