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有害物質、ドラム缶317本分流出 嘉手納基地2年で95件の事故

  • 2018年6月4日
  • 08:48
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雨水溝へ流入した有害物資の浄化作業をする米軍人(情報公開制度で嘉手納基地から入手、顔などはマスキングされ撮影日の記載はない)
雨水溝へ流入した有害物資の浄化作業をする米軍人(情報公開制度で嘉手納基地から入手、顔などはマスキングされ撮影日の記載はない)

 【ジョン・ミッチェル特約通信員】米軍嘉手納基地で2016年1月から17年11月にかけてジェット燃料など有害物質の流出事故が少なくとも95件あり、確認されているだけでも2件は同基地の外へ流れ出していたことが、米空軍への情報公開制度で本紙が入手した内部資料で分かった。





2件は基地の外へ流れ出す





 有害物質の流出総量は少なくとも6万3366リットル(ドラム缶317本分)。嘉手納基地の当局者が、基地外への流出について日本側への通報は必要ないと判断していた。基地外へは、胎児が影響を受けやすいとされる化学物質も流出していた。





 流出した有害物質はジェット燃料4893リットル、ディーゼル油869リットル、汚水が最も多く5万6781リットルだった。泡消火剤の量は不明。





 16年4月23日には、オペレーターが油水分離機を適切に整備していなかったため、下水溝にジェット燃料が漏れ出した。流出量は不明。内部のメールには、基地当局者が「嘉手納基地から排出される下水道から発生する燃料の匂いへの最近の北谷町の人々の社会的な関心」を踏まえ、当初「(日本側に)報告すべきだ」と分類していたが、その後「報告すべきでない」事案に判断が変更された。報告書に、理由は記されていない。





 17年8月21日には、泡消火剤が「オペレーターのミス」により飛散。報告書で当初流出量は「8~11リットル」としていた。しかしその後、飛散面積は30メートル四方で、回収に1003リットル容量の保管用バッグが必要だったとの記述があり、実際にはもっと大量だったとみられる。





胎児が影響を受けやすい有害物質も





 報告書では「かなりの割合の」泡消火剤が雨水排水管に入り込み、相当な量が風に吹かれて基地の外に飛ばされたと記述。泡消火剤には、重病につながり胎児が影響を受けやすい有害化学物質「パーフルオロオクタン酸(PFOA)」が微量含まれていた。





 16年から17年の間にあった汚水漏れは少なくとも3回。17年に2回あり計5万6781リットルが流出した。報告書の記述は、汚水が雨水溝に流入したことを示唆しているが、米空軍当局者は環境への影響を「ない」とし、日本側には知らせなかったと記している。





 嘉手納基地当局者は事故原因について、95件のうち33件は「人為的なミス」で、残りの大部分は設備の不具合によるものとしている。





 【ことば】泡消火剤に含まれるPFOA 残留性汚染物質「有機フッ素化合物(PFOS)」の類似有害化学物質。米空軍の内部文書で泡消火剤に含まれていると言及。米環境保護庁は、がんや甲状腺疾患を含む重病につながり、特に胎児が影響を受けやすいとしている。在日米軍に適用される「日本環境管理基準」では環境事故が起きた際、日本側当局に通報するとされている。PFOAはリストに記載されていないが、PFOSは16年に追加された。


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