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社説[CIA沖縄解説書]「過酷な負担」直視せよ

  • 2018年5月28日
  • 07:30
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 海兵隊の沖縄駐留を正当化するために抑止力を強調する議論について、米中央情報局(CIA)が、政治的効果を疑問視していたことが分かった。





 「沖縄における基地と政治」という表題のついた米政府政策立案者向けの解説書を、本紙のジョン・ミッチェル特約通信員が、情報開示請求で入手した(27日付本紙)。





 解説書は「『なぜ私たちばかり』という県民の疑問に答えるものではなく、いら立ちで迎えられるだろう」と指摘し、「ほとんどの場合、懐疑派に否定される」との見方を示している。





 CIAオープンソースセンターが報道などをもとにまとめたもので、2012年1月に発行された。





 国内では、防衛省が手を変え品を変え、海兵隊と抑止力を結びつける議論を展開していた時期に当たる。





 「海兵隊=抑止力=沖縄でなければならない」という議論は、防衛省がつくり上げた国民向けのフィクション(虚構)であることが明らかになりつつある。その状況をCIAも追認した格好だ。





 復帰前の環境問題については「県民の環境保護の要求は、同盟にとって脅威になる」と注意を促している点が注目される。





 基地跡地の環境対策や環境事故への対応などに神経質になっていることがうかがえる記述だ。





 逆に言えば、沖縄の負担軽減を進める上で、これまで以上に重視されなければならないのは環境問題だということになる。





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 政府発行の外交青書や防衛白書は、日米同盟の重要性は強調するが、米軍の事件事故や騒音、環境破壊など、県民が被っている基地被害に対する言及は、ほとんどない。





 CIAの解説書も、その性格からくる限界は否定しようがない。





 同書は、基地維持のために沖縄の政治資源をいかに有効に活用していくか、という世論操作の観点から沖縄の政治状況をまとめたものだ。





 復帰前、アメリカは「沖縄を見たいように見、そのような見方にあわせて対住民政策をとってきた」(宮城悦二郎『占領者の眼』)。





 CIAの解説書にも、占領者の眼を思わせるような部分がある。





 沖縄の基地問題の本質は、戦後一貫して「過酷な負担」を押しつけられ、自治や人権が脅かされてきた点にあるが、解説書は、自らの使用者責任にはほとんど触れていない。





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 CIAはこれまで、政治動向を分析し評価するだけでなく、世界各地で「秘密工作」に従事してきた。返還された知念補給基地(旧玉城村、キャンプ知念)は、CIAの活動拠点だった。





 1965年11月の立法院選挙や68年11月に行われた初の主席公選では、保守系候補が有利になるよう裏工作が行われた。資金面を含めCIAの関与が疑われている。





 間接的であっても、沖縄の自治に介入したり干渉したりするようなことがあってはならない。


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