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社説[米軍機タンク投棄]事故が全国に拡散した

  • 2018年2月22日
  • 07:27
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 米軍機による事故やトラブルが後を絶たない。政府は事故のたびに米軍に再発防止を申し入れているが、それでも事故が繰り返されるのはなぜなのか。





 事故やトラブルは、米軍基地の集中する沖縄だけでなく、全国に広がっている。





 米軍三沢基地(青森県)所属のF16戦闘機が20日午前、離陸直後にエンジン火災を起こした。パイロットは、主翼の下に取りつけられている燃料タンク2個を、基地近くにある小川原湖に投棄し、三沢基地に引き返した。





 燃料タンクは全長約4・5メートル、直径約1メートル。空の状態で200キロ以上の重量がある。





 湖ではシジミ漁の船約10隻が操業していた。けが人はなかったが、油漏れなどでシジミ漁に被害が出ている。





 F16は訓練のため嘉手納基地にもしばしば飛来している。エンジン火災はよそ事ではない。





 小野寺五典防衛相は1月9日、米国のマティス国防長官に、ヘリを含むすべての米軍機の点検・整備の徹底を電話で要請した。





 1月29、30日の衆院予算委員会でも米軍機による事故の問題が集中的に取り上げられた。安倍晋三首相は野党の追及に対し、「(安全飛行を)米軍に強く申し入れたい」と答えている。





 渉外知事会は今月6日、事故防止に向けた抜本的な安全対策の実施を外務・防衛大臣や駐日米大使、在日米軍司令官に要請した。





 だが、政府の申し入れも渉外知事会の要請も事故の再発防止にはつながらなかった。





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 一体、米軍に何が起きているのか。





 多くのメディアで指摘されているのは、訓練の激化、パイロットのストレスの蓄積、整備不良、機材不足、CH53E大型ヘリなどの機体老朽化、などである。





 イラク戦争の最中、2004年に沖国大で起きたCH53の墜落事故は、隊員の過酷な勤務が整備ミスを招く引き金になったことが米軍の事故報告書で明らかになっている。





 県議会が米軍機がらみで抗議決議を可決するのは今年に入ってすでに3件目だ。今月9日にはオスプレイの吸気口の部品(重さ約13キロ)が海上に落下し、伊計島の浜辺に漂着したばかりである。





 米軍が再発防止措置を徹底していれば、事故は大幅に減らせるはず。政府の度重なる申し入れが事故を防ぐ抑止力として機能していないのは明らかである。





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 米軍は、地位協定や関連取り決めによって、訓練や作戦活動の自由を保障され、民間地域で事故が発生しても日本の捜査権が及ばない。





 そのうえ安倍首相は、北朝鮮情勢に関連し「圧力を最大限まで高めていく」ことを強調し、「日米は100パーセント共にある」と、繰り返し語っている。





 事故が多発する背景に、こうした現実が横たわっていることも見逃せない。





 米軍の活動や事故について、政府の権限拡大を図るとともに、国会が何らかの形で監視・統制できるような仕組みを早急につくるべきだ。


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