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社説[米軍事故と政府対応]具体策欠き手詰まり感

  • 2018年1月30日
  • 07:18
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 安倍晋三首相は29日の衆院予算委員会で、相次ぐ米軍機事故を巡る松本文明内閣府副大臣の不適切発言について、自らの任命責任を認め、謝罪した。





 「それで何人死んだんだ」-志位和夫共産党委員長の質問の最中に、沖縄担当を経験したこともある現職の内閣府副大臣が議場で放ったヤジは、無理解とか認識不足のレベルを超える。





 内閣の一員でありながら松本氏は、県民に大きな基地負担を負わせていることに対する反省もなく、逆に、傷口に塩を塗るような言葉を吐いたのである。





 辞任は当然だ。





 「どうすれば、実効ある再発防止ができるか。形のある成果を引き出すのが与党としてこの場に私が立っている意義だ」





 質問の冒頭、そう言って政府の姿勢をただしたのは国場幸之助氏(自民)である。





 沖縄の声を代弁する形で政府に迫った国場氏が引き出したのは、皮肉にも、政府の無力さと手詰まり感であった。





 安倍首相は「内閣がこれまで以上に気を引き締めて取り組む」と語ったが、実効性のある再発防止策を示すことはできなかった。





 事故が相次いでいる背景に、米軍内部の訓練激化や整備環境の劣化、機体の老朽化、整備士やパイロットの不足などがあることは以前から指摘されてきた。





 29日の予算委員会で明らかになったのは、「事故の連鎖」を止められない政府の対応の甘さである。





■    ■





 AH1攻撃ヘリは8日、読谷村に、23日には渡名喜村に、同じ理由で不時着した。





 在沖米海兵隊は本紙の取材に対し、原因はいずれも「テールローターにある圧力変換器のセンサーの故障」だったことを明らかにしている。





 8日の事故後、全機のテールローターの追加点検を実施し、その間の飛行を停止したという。





 なのになぜ、再び同じ原因による不時着が発生したのか。23日に不時着したAH1は翌24日、早くも飛行を再開している。一体、どうなっているのか。





 小野寺五典防衛相は「米軍の説明をそのまま受けるわけではなく、自衛隊の専門的技術的な知見を活用して検証確認を行う」と述べるのにとどまった。





 地位協定によって事故の捜査を阻まれ、必要にして十分な原因調査もできないまま早期の飛行再開を認め、それが次の事故を招いてきたのである。





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 相次ぐ不時着を米海兵隊のネラー総司令官は「不時着で良かった」と述べ、問題を重視する野党の代表質問に対しては政府高官が「それで何人死んだんだ」と臆面もなくちゃかす。





 これが日米同盟の正体か。





 抑止力強化と同盟優先の政策は、沖縄において深刻なジレンマを露呈させている。国場氏は衆院予算委で本音を吐露した。





 「沖縄の自民党議員は沖縄の切実な声を本気で伝えているのか。私は常にそういう声にさらされている」


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