
沖縄県宜野湾市の普天間第二小へ窓を落下させたCH53Eヘリコプターと同型機の飛行再開について、翁長雄志知事は19日、記者団に「保育園や学校という子どもたちにとって一番安全であるべき場所で重大事故を繰り返し、わずか6日で飛行再開を強行した米軍の姿勢は県民の理解を得られない」と述べ、強く抗議した。
飛行再開を容認した政府対し、「県民に寄り添う姿勢とはかけ離れている。今後の事故の責任は米軍はもとより、日本政府にもある」と強調した。
今後事故が起きた場合の対応では「即抗議し、所属機の県外、国外への長期ローテーション配備といった普天間の整理縮小を求める」と述べるにとどめた。
また、県職員が19日の飛行を現場で確認したことを明かし、「見た場所によるが、(第二小から)100メートルや200メートル離れたものではないと聞いた。学校上空の飛行を最大限可能な限り避けるという言葉も今までの経緯からするとにわかに信じられない」と不信感をにじませた。
宜野湾市内のすべての学校の上空を飛ばさないとする小野寺五典防衛相の発言には「あれだけの学校がある中で、その上空を飛ばないと約束したとすると、普天間の機能から言って簡単なことではない。防衛相が言うからにはそれなりの意味があるのではないか」と述べた。
米軍への抗議の予定を聞かれると「学校の子どもたちの教育や安全に対する思い、判断を尊重し、米軍および政府が万全な対応を行うのか重大な関心を持って注視したい」と県の対応を示した。