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社説[四軍調整官発言]「爆音禍」を放置するな

  • 2017年11月19日
  • 08:56
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 在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官(中将)が、うるま市の米軍キャンプ・コートニーで記者会見した。





 「訓練をすることで難しい問題も起きるし、騒音も起きる。迷惑もかけることもある。それは申し訳なく思う」と語る一方で、「平和と安定、繁栄を守るためには、どのような天候でも、昼夜問わず厳しい訓練を行い、即応体制を維持することが重要だ」と県民の理解を求めた。





 米軍嘉手納基地や普天間飛行場の爆音禍は司法の場でその違法性が認定されており、爆音禍を正当化するような「軍の論理」を認めるわけにはいかない。





 今年10月に東村高江でCH53大型輸送ヘリが炎上した事故で原因究明がなされないまま飛行再開した際、ニコルソン氏は「私自身が安全でないと感じる航空機の運用を許可することはない」と再開を正当化した。





 今年3月の報道機関との意見交換会では深夜・早朝の離着陸は、運用上やむを得ない、との認識を示した。





 徹頭徹尾、「軍の論理」である。





 軍人気質丸出しの発言をしたかと思うと、「沖縄の人々のさまざまな負担を減らしつつ、即応体制は維持する。私の仕事はバランスを確保することだ」とも言っている。





 もしニコルソン氏が「バランスを確保する」ことを本気で考えているのであれば爆音被害を軽減するための新たな対策づくりを日米間で早急に議題に載せてもらいたい。





■    ■





 なぜ沖縄で爆音問題の改善が進まないのか。最大の理由は狭い島に米軍基地が集中しすぎ、飛行場や演習場と住宅地域が隣接しているからだが、それだけではない。





 米軍は日本政府から基地提供を受け、日米地位協定によって基地の「排他的使用」が認められている。





 一方、日本政府は米軍に基地を提供する義務があり、訓練に口を差し挟むことができない。「日米同盟強化」を最優先しているだけになおさら、住民の悲痛な声に向き合うことをしない。





 米軍は「軍の論理」を優先し、日本政府は「米軍への配慮」を優先する。そのエアポケットに突き落とされているのが沖縄だ。こんな地域が米国、日本のどこにあるというのだろうか。





 米軍は日米地位協定によって何でもやっていいわけではない。公共の安全に妥当な考慮を払うことが求められているのである。





 米軍も、日本政府も、当事者責任があるのを忘れてはならない。





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 今年2月の第3次嘉手納爆音訴訟の一審判決でも、昨年11月の第2次普天間爆音訴訟の一審判決でも指摘されたのは爆音を「漫然と放置」している政府の不作為だった。





 爆音被害から住民を守るために、政府が米軍との調整を真剣にやっている気配がうかがえないのである。





 司法からの指摘を日本政府は重く受け止めなければならない。基地周辺の住民が爆音の軽減を実感できるような実効性のある具体的な対策を日米両政府は提示すべきだ。


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