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一方的な「安全宣言」、政府の面目丸つぶれ 米軍飛行再開に防衛省も戸惑い

  • 2017年10月18日
  • 08:34
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米軍の立ち会いの下、炎上した米軍ヘリの機体周辺で調査を行う県と防衛局職員ら(左側)=17日午後2時すぎ、東村高江(渡辺奈々撮影)
米軍の立ち会いの下、炎上した米軍ヘリの機体周辺で調査を行う県と防衛局職員ら(左側)=17日午後2時すぎ、東村高江(渡辺奈々撮影)

 在沖縄米海兵隊が、東村高江で炎上したCH53ヘリ同型機の飛行を18日に再開すると発表した。事故に関する「なぜ」に一切答えず、軍の論理を前面に一方的に飛行再開を通告した米軍。県内からは強い反発が上がり、寝耳に水の防衛省からは戸惑いの声が漏れた。





 「なぜ煙と炎を上げたのか、理由は何も分からない」。県幹部は、事故原因が何一つ分からないままの飛行再開の一報に憤りをあらわにした。





 海兵隊は当初、事故を受けた飛行停止期間を事故翌日から96時間(4日間)後の16日午前までと設定したが、その期限を延長。在沖米海兵隊のダリン・クラーク大佐は16日、「調査結果が公表できるまで訓練は再開しない」と明言した。





 だが、米軍は17日夕、専門家による整備記録の確認で「運用上の問題は確認されなかった」と何ら原因を示さないまま「安全宣言」をした。県幹部は「再開しないとした、クラーク大佐の言葉は何だったのか」と首を横に振る。





からかわれてる





 米軍からの一報は、県が抱いた淡い期待を打ち砕くものだった。事故後、富川盛武副知事は上京し政府へ飛行停止を求めた。県ワシントン事務所は米国務省、国防総省へ事故に対する県民の怒りと不安を伝えた。





 米軍は飛行停止期限を自ら延ばし、17日には初めて県の現場立ち入り調査を認めた。幹部の一人は、積もりに積もった県民の怒りが、基地の安定的な運用を脅かす-と米軍が懸念した結果だとみた。「声を上げ続けることは無駄ではない」。飛行再開の連絡は、幹部がこう実感した直後だった。





 だが、実際には県の立ち入り調査も「名ばかり」だった。土壌採取が許されたのは当初計画の1キロより大幅に少ない100グラムだけ。米軍に「この量では足りない、分析ができない」と訴えても「それは分かっている」と返されるのみだったという。「からかわれているとしか思えない」と県幹部は憤りを隠さない。





コメントできない





 米軍の一方的な通知は、原因究明を再開の条件とした日本政府のメンツにも傷をつけた。小野寺五典防衛相は16日、再開時期は「安全が確認され、日本側も納得した上だ」と強調し、調査終了までには時間を要するとの認識を示していた。





 米軍が再開を発表する直前の午後5時半ごろ、防衛省幹部は「調査は明日以降も続く。終わったとは聞いていない」と語った。だが、実際にはこの時点で飛行再開は決まっていた。





 夜、防衛省で記者団の取材に応じた小野寺氏は「安全性に関し私からコメントできる状況ではない」と力なく語った。防衛省幹部は「相変わらず軍の論理だ」と不快感を示した。





 県幹部は、墜落6日後に飛行再開した昨年12月のオスプレイ事故に触れ「結局米軍は何も変わっていない。米側になめられている日本政府も、何も変わろうとしていない」と声を落とした。(政経部・大野亨恭、社会部・篠原知恵、東京報道部・上地一姫)





 


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