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社説[衆院選 基地問題]「三重苦」を争点にせよ

  • 2017年10月14日
  • 09:15
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 東村高江の民間地で米軍普天間飛行場所属の大型ヘリCH53が炎上した事故で小野寺五典防衛相は、「安全が確認されるまでの運用停止が必要」との見解を示した。





 第3海兵遠征軍のニコルソン司令官が、同型機の4日間の運用停止を指示したことに対し、あらかじめ停止期限を設けるのは適当でないとの判断を示したものだ。





 防衛省は、どうやって安全を確認するつもりなのだろうか。





 昨年12月、オスプレイが名護市安部の海岸で大破した事故で、米軍は、機体の構造上の欠陥ではないとして、事故のわずか6日後に飛行を再開。1カ月もたたないうちに空中給油訓練に踏み切り、政府もこれを追認した。





 今回も、選挙が終わったら、また同じパターンが繰り返されるのではないか、との懸念がぬぐえない。





 米軍ヘリの事故は、構造上の欠陥や操縦士のミス、整備不良など、さまざまな理由で起きる。





 オスプレイ大破事故とCH53炎上事故は、市街地だけでなくどこでも、「クラスA」にランクされる重大事故が起こりうる、という基地沖縄の深刻な現実を浮き彫りした。





 問題の背景にあるのは、米軍基地を巡る「三重苦」の存在である。この現実に正面から向き合わない限り、安全対策はその場しのぎの対策にとどまらざるを得ないだろう。「三重苦」の問題を衆院選の争点にすべきだ。





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 「三重苦」とは何か。





 第1に、小さな島に軍事基地が集中し、住民の生活の場と米軍の軍事訓練の場が隣り合わせになっていること。





 第2に、地上兵力の海兵隊が主力部隊として駐留していること。





 第3に、地位協定によって基地管理権を排他的に行使するなど、さまざまな特権が与えられていること、である。 米カリフォルニア州にあるキャンプ・ペンドルトン海兵隊基地と比べても、日本本土の大規模な自衛隊演習場と比べても、沖縄の海兵隊基地は狭い。





 沖縄に駐留する海兵隊は、特殊作戦機能を備えた部隊である。実戦を想定した激しい訓練を、住宅地の近くで日常的に実施している。復帰後も事件事故が絶えないのは、今なお「三重苦」が沖縄を覆っているからだ。





 嘉手納基地も普天間飛行場も、住民の安全を確保し騒音被害を軽減するための、必要にして十分な緩衝地帯が確保されていない。





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 この三つの現実が複雑に絡みあっているのが「三重苦」の正体である。





 繰り返し言うが、米軍機の事故は沖縄のどこにおいても起こりうる。その現実を直視することが出発点だ。





 「ミサイルで対峙(たいじ)しあう時代」に、米軍基地を沖縄に集中させるのは、安全保障の面からも問題がある。





 人身被害を未然に防ぎ、目に見える形で負担軽減を進めるには、「三重苦」の存在に抜本的なメスを入れることがどうしても必要だ。


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