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社説[嘉手納 訓練強化]政府は負担減主張せよ

  • 2017年6月28日
  • 07:23
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 米軍嘉手納基地の動きが目まぐるしい。外来機の飛来やパラシュート降下訓練など、通常とは異なる訓練が地元自治体の反対を押し切って進められている。





 岩国基地(山口県)所属の最新鋭ステルス戦闘機F35B2機が26日に初めて嘉手納基地に飛来した。嘉手納町屋良では「電車通過時」のうるささに相当する100・2デシベルを記録した。沖縄防衛局、県、地元自治体に事前連絡がなく情報開示もされてない。27日にもF35の別の2機が飛来し、100・6デシベルの爆音をまき散らした。





 F35は岩国基地に今年1月、米国外では初めて10機が配備された。8月には6機が追加配備される。本島周辺に広がる訓練空域を使用するとみられており、それが現実になっている。





 岩国市長は厚木基地(神奈川県)の空母艦載機の岩国基地への移駐計画を容認した。FA18戦闘攻撃機など計61機が早ければ7月から段階的に移される。これらも沖縄で訓練する可能性が高く、さらなる負担増が心配される。





 嘉手納基地へは外来機がすでに5月に米本国からF16戦闘機12機、在韓米軍基地からはU2偵察機4機が飛来し、訓練している。爆音はF15戦闘機など常駐機だけでもすさまじい。F16が暫定配備されてから周辺3市町で70デシベル以上の騒音が激化していることが実証されている。





 地位協定の下で日本政府は米軍の訓練に口出しできず、米軍による「自由使用」が続いている。周辺自治体が求めているのはその構図を見直し、県民の立場を米軍にもっと強く主張することである。





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 嘉手納基地と嘉手納弾薬庫地区の2施設だけでも県外の主要な6基地である横田、厚木、三沢、横須賀、佐世保、岩国を合わせた面積を超える事実を忘れてはならない。





 この上、訓練強化が加速しているのである。





 日米特別行動委員会(SACO)合意によって旧海軍駐機場が移転したにもかかわらず、同駐機場が使われている。駐機場はエンジン調整音や排ガス、熱風で隣接する民間地域に被害を与えている。移転は嘉手納町にとって目に見える形での負担軽減になるはずだったが、合意の解釈で日米に食い違いが出ている。





 4、5月と強行したパラシュート降下訓練もSACO合意で伊江島で実施されるべきものだが、米軍は今後も「例外的に」嘉手納で実施する考えを変えていない。





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 安倍晋三首相は23日の沖縄全戦没者追悼式で基地負担軽減に全力を尽くす考えを示した。み霊を前にした厳粛な約束である。だが、現実に進行している事態を見ると空虚な言葉と言わざるを得ない。





 平時は自由使用で住民に負担増を強い、有事になれば標的になる不安を拭うことができない。





 戦後72年がたつというのに、このような状況はあまりに異常である。政府は基地周辺の首長らの意を体して、実質的な負担軽減につながるよう米軍に申し入れるべきだ。それが主権国としての最低限の責務である。


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