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小学時代から「ミリオタ」だった 兵器描写に定評ある沖縄出身アニメーターの「矛盾する」夢とは…

  • 2017年2月28日
  • 12:06
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「オタクであることを忘れない」と青木さん。コスプレのイベントにも出向き、市場調査にも余念がない=東京・中野区の自宅
「オタクであることを忘れない」と青木さん。コスプレのイベントにも出向き、市場調査にも余念がない=東京・中野区の自宅

アニメーター・イラストレーター 青木悠さん(33)=沖縄市出身





 アニメの中でも、特に銃などの兵器を描くことに定評がある。どの角度から描くか、どの曲線を見せると格好いいか、兵器の種類によって異なる人の動作など、細かな点にこだわる。





 「ミリタリー(軍事)オタクなんです」。小学生の頃からモデルガンを収集しては、構造を観察してきた。高校生の時、エアガンを東京で大量購入し、空港で警察からチェックを受けたこともある。本物の銃器については、ネットで英語資料を探して研究。自衛隊のフェスティバルで実際の使い方や、分解した部品を見せてもらったりと、熱心だ。





 シューティングゲームのヒットで、アニメでもミリタリー系コンテンツの人気は高まっている。登場する兵器への知識も合わせて普及するため、アニメでは完璧な再現性が求められるという。「きちんと再現されているかどうか。ファンからの支持の成否はそこに懸かっている」と、プロのプライドをのぞかせた。





 幼い頃から絵を描くことが好きで、学校のコンクールでもよく入賞した。だが、美術家になろうとは思っていなかった。現在東京でアニメ監督として活躍する兄の純さん(35)の存在も影響した。「天才肌の兄の技術、センスにはかなわない。同じ土俵に上がりたくない」。家庭では描く姿を見せず、兄が東京芸大進学で上京後、高校生になって多くを描き始めたという。









 萌(も)え系の女子、ミリタリー系と、表現領域も兄とかぶらなかった。頭にインプットしてきた題材を描くうち、将来アニメ業界を目指すと決心した。





 「矛盾しているかもですが…。戦闘マニアだけど、思想的には真逆だと思う」。大学生の平和学習で沖縄戦を学び、戦争体験者の話も聞いて、沖縄の現代史を自分なりに落とし込んできた。ウチナーンチュの自覚も強い。東京で聞く都合のいい沖縄論や、生半可な軍事論には、「なめんなよって思ったりするんです」





 戦争がテーマの大作を作る夢がある。破壊と痛みを知り、見た人が社会や世界の問題とリンクさせて考える作品。実現はそう簡単ではないことも業界にいてよく分かる。「心からやりたい作品を実際に作れるのは、一生のうちで2本と思う。今は、その準備期間と思って頑張り続ける」。研さんへ意欲にあふれる。(東京報道部・宮城栄作)=連載・アクロス沖縄<39>





 





 【プロフィール】あおき・ゆう 1984年生まれ、沖縄市出身。琉球大卒業後、2007年に上京しアニメ業界へ。ミリタリー系の作画が得意で、演出、作画監督としても活躍。代表作に「ソードアート・オンライン2」「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」など。業界分析や作品批評も手掛ける。


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