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社説[空中給油訓練再開]県民軽視は容認できぬ

  • 2017年1月6日
  • 07:20
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 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが6日にも空中給油訓練を再開する。





 昨年12月13日、名護市安部の沿岸に墜落した事故から3週間余。事故原因がまだ究明されていないにもかかわらず、である。





 事故からわずか6日後の飛行再開に続く空中給油訓練の再開は、県民を愚弄(ぐろう)するものだ。到底受け入れられない。沖縄の怒りの声を無視して訓練を強行する米軍と、それを追認するだけの日本政府に強く抗議する。





 米軍は直後に空中給油中のトラブルによる事故だと発表している。機体構造自体に問題はなく、訓練中にオスプレイのプロペラと給油機の給油ホースが接触し、損壊して飛行が不安定になったという説明だ。





 空中給油訓練再開に当たり米軍は、搭乗員や整備員を対象に幅広い教育措置を講じ、シミュレーターによる空中給油訓練も十分に行ったことから準備は整った、と日本政府に説明している。菅義偉官房長官は「事故防止に有効と認められる対策を幅広く取っている」と理解を示した。





 だが、県民からすればとんでもない話である。そもそも、米軍は現在も事故の調査を継続中だ。最終的な結果を待たずに再開するのは、県民軽視に他ならない。





 沖縄側への報告もすべてが決まった後、前日になってアリバイ的に伝えただけだ。県の意見を聞く場も持たれなかった。翁長雄志知事が「怒りを禁じ得ず、強い憤りを感じる」と批判したのも当然である。





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 米軍はこれまでも、オスプレイの機体構造には問題がないと安全性をアピールしてきた。





 しかし、飛行中にプロペラの向きを転換する際の機体の不安定さや、構造の複雑さに伴う操縦の難しさ、空中給油時の危険性は、かねて専門家から指摘されてきた。





 今回の事故について米軍は、夜間の運用に加え、搭乗員間の意思疎通などの人的要因と、風や乱気流などの環境要因が複合的に重なり、発生した可能性があるとみている。





 ということは、搭乗員の技量や気象条件によって、事故は今後も起こり得るということだ。





 リスクの高い条件下で実戦に備えるという軍事訓練の性格上、この程度の対策で「安全は確保された」と言われても、納得できるはずがない。住民が求める安心・安全と、軍隊の論理に基づく「安全」は、あまりにも乖離(かいり)している。





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 県のまとめでは、1972年の本土復帰後、県内で発生した米軍機墜落事故は47件に上る。単純に計算すると年1回を超えるペースだ。狭い沖縄で生活圏と基地が隣り合わせの状況が続く限り、どこに落ちても不思議ではない。





 事故が起きるたびに、米軍は再発防止策を講じたと一方的に宣言し、訓練が再開され、再び事故が起きる。その繰り返しだ。日本政府は常に追認するばかりで、米軍に従属しているとしか思えない。沖縄の住民の姿は見えているのだろうか。


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