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社説[飛行再開 返還式典も]県民無視の強行やめよ

  • 2016年12月18日
  • 09:54
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 県民を愚弄(ぐろう)しているというほかない。米軍が19日にもオスプレイの飛行再開を打診、日本政府が認めたことが明らかになった。日米両政府には重大事故を引き起こしたとの認識が欠けている。





 名護市安部で起きた墜落事故と同じ日に米軍普天間飛行場では胴体着陸事故も発生している。2件の重大事故の原因が究明されない中、とうてい認めるわけにはいかない。





 墜落事故であらためて分かったのは全県に張り巡らされた広大な米軍の訓練空域である。墜落の危険性は基地周辺だけでなく全県に及ぶ。





 墜落現場で浮き彫りになったのはまたしても日米地位協定の壁である。民間地域にもかかわらず第11管区海上保安本部が求めた捜査協力に米側から回答はない。米軍は「物証」の機体を回収している。





 2004年8月、普天間の大型ヘリコプターが隣接する沖国大に墜落した事故でも米軍が規制線を張り、警察を排除した。その後、日米は基地外での米軍機の事故に関するガイドライン(指針)を策定した。事故機に近い「内周規制線」は日米共同で、事故機から離れた「外周規制線」は日本側が統制することになった。だが事故機を米側が管理することに変わりはない。今回、外周規制線でも米軍が記者らを締め出すことがあった。「指針破り」である。





 事故を引き起こした米軍が日本の捜査を拒むのがそもそもおかしい。日本側の捜査に米側が協力する形に日米地位協定を改定しない限り、日本は主権国家とはいえない。





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 政府は22日に北部訓練場の半分を返還する式典を名護市内で開く。オスプレイ墜落事故に抗議し翁長雄志知事は返還式典の自粛を要請した。返還地を抱える国頭村の宮城久和村長も式典の延期を求めている。県民の不安と懸念を考えれば当然である。





 返還とオスプレイが使用するヘリパッド(着陸帯)を東村高江集落を取り囲むように6カ所の建設が条件になっている点も見逃せない。





 政府は復帰後、最大規模の約4千ヘクタール返還をアピールする。沖縄からみれば式典はオスプレイのヘリパッド使用にゴーサインを出すことにほかならない。負担軽減にならず、式典の開催に反対する。





 13年4月28日に東京で開かれた政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を思い出す。サンフランシスコ講和条約によって沖縄は日本から切り離され、いまに続く「軍事植民地」となった日だ。沖縄の実情が眼中にない点で共通している。





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 高江、宜野座村城原、伊江島などではオスプレイの訓練激化による騒音や震動などで日常生活に大きな支障が出ている。政府は式典よりも各地を訪れ、住民から直接オスプレイ被害の声を聞くべきだ。





 政府はオスプレイ前提の環境影響評価をしていない。生物多様性豊かなやんばるの森林を大量伐採して造ったヘリパッドとオスプレイがどのような影響を与えるのか。その懸念には何も応えていない。





 県、東、国頭両村は実施を求めている。政府は式典の前にやるべきことがある。


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