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米軍・自衛隊 一体化進む 沖縄タイムス記者の共同訓練ルポ

  • 2016年11月8日
  • 10:34
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自衛隊と米軍の捜索救助訓練で、航空自衛隊の輸送ヘリから海に飛び込む隊員=7日午前、うるま市浮原島沖(下地広也撮影)
自衛隊と米軍の捜索救助訓練で、航空自衛隊の輸送ヘリから海に飛び込む隊員=7日午前、うるま市浮原島沖(下地広也撮影)

 夏のような強い日差しが白い砂浜に反射し、目を開けていられないくらいまぶしい。うるま市に属し、浜比嘉島から南東約3キロ、勝連半島の目と鼻の先にある浮原島。周囲約2キロ、面積約25ヘクタールの小さな無人島は、陸上自衛隊が管理する訓練場だ。(政経部・大野亨恭)





 琉球石灰岩と砂に覆われ、ほぼ平らな島には四方から波が打ち寄せる。島では実弾射撃訓練が禁止されているため、陸自は年間を通し、訓練としてはほとんど使用しないという。





 透き通る水に、発達したサンゴ、鈴なりのアダンの実。遠く沖合上空でホバリングする自衛隊ヘリの音がわずかに聞こえるだけで、島の近くでは、小舟やサバニで市民が漁をする静かな時間が流れていた。





 だが、午前9時、沖合のヘリから遭難した米軍パイロットに見立てた人形が投下され訓練の“開始”が告げられると、バタバタと重たいヘリのローター音に波の音がかき消された。





 日本の平和と安全に重要な影響を与える「重要影響事態」を想定した初めての日米共同訓練が始まった。









 午前9時15分すぎ、自衛隊員3人と米兵9人を乗せたCH47大型ヘリが島の西側から進入し、旋回を開始した。島で待機する自衛隊員に、ヘリから無線が入る。





 「実降下、10秒前」





 3メートルまで高度を下げたヘリの下降気流「ダウンウオッシュ」で巻き上げられた海水が、優に機体の高さを超えた。直後、ゴムボートが投下され、12人の救助要員が次々と海に飛び込んだ。沖縄気象台によると、当時、沖縄本島中南部には波浪注意報が出ており、2・5~3メートルの波高で島からボートは見えなくなった。





 この間、島の近くでは市民らが釣りを続けていた。訓練担当の空自隊員は、ヘリの50メートル以内では下降気流で転覆してしまう恐れがあるが、距離があれば安全だと説明。「市民の余暇を妨害することはしない」と語った。





 市民のサバニの上で、「日米同盟の深化」のために軍用機が訓練を繰り返す。軍事と住民生活が隣り合う沖縄の現実を改めて実感した。





 沖合で人形を乗せたボートは、約1時間かけ島の西側に上陸した。「せーの」と、自衛隊員が日本語で声を掛けて担架を下ろし、訓練は終わった。





 「あくまでも重要影響事態を『想定』しただけで、沖縄が戦争に『近い』わけではない」





 この言葉を聞きながら、在沖米軍幹部の発言が頭をよぎった。





 「米軍は、自衛隊との一体化をより強力に進める」


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