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差別発言抗議から「機動隊撤退」が消えた理由 沖縄県議会攻防の舞台裏

  • 2016年10月28日
  • 07:53
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沖縄県議会
沖縄県議会

 沖縄東村高江の米軍ヘリパッド建設の抗議現場での機動隊員による「土人」「シナ人」発言を巡る沖縄県議会の対応は、与党と中立5会派が「県民侮辱」として抗議する決議・意見書両案が可決の見通しとなった。与党は当初検討していた「機動隊撤退」は盛り込まず、抗議に絞ることで中立を含めた可決で決議・意見書に重みを持たせることを優先した。一方で、与党内では従来から過剰警備と指摘してきた県外からの機動隊導入を「撤退」でただすべきだったとの不満もくすぶる。(政経部・銘苅一哲)





■与野党協議決裂





 与党は21日に抗議決議の提案に向けて動き、機動隊撤退を要求する方針を確認した。過半数を占めるため単独の可決も可能だが「抗議に絞り全会一致の可能性を探るべきだ」との意見が上がり、25日の総務企画委員会では撤退に踏み込まない案がテーブルに乗った。





 しかし、野党の沖縄・自民は発言を問題視しつつ「抗議参加者への発言で、県民全体に向けられたものではない」として協議は決裂した。





 全会一致の見通しが立たなくなったことを受け、与党は「機動隊撤退」の復活を含めて対応を検討したが、最終的には抗議に絞れば公明、維新の中立会派の賛成を得られるとして撤退を見送った。









 与党の一人は「与党だけで撤退にこだわるよりも、中立と抗議をすることで自民を孤立させる方が政治的な意味でも重要だ」と説明する。





 一方で、別の与党議員は「骨抜きの決議。抗議だけでは問題の本質は解決しない」と不満を隠さない。与党各会派が県議会定例会で過剰警備を県警や県公安委員会に指摘してきた経緯に触れ「侮辱発言の背景には機動隊の大量動員がある。われわれは市民、非権力側の代表。与党単独の可決でも、撤退を突き付けるべきだった」と本音を漏らした。





■市民の発言並列





 野党の沖縄・自民は対案として「不穏当発言」に抗議し防止を求めると同時に「警察官の負担軽減、十分な休養と心のケア」を要請する意見書案をまとめた。





 意見書案は、機動隊員のケアを求める理由として、市民の機動隊員に対する「お前は心がゆがんでいるから顔もゆがんでいる」などの発言があるとし、事例を列挙。





 権力側の公務員と市民の発言を並列に扱うことは疑問視されかねないが、議員の一人は「ありのままの真実を意見書で明らかにし、県民に判断してもらうためだ」と強調する。





 ただ、与党は対案に反対の姿勢のため、可決は見通せない。与党幹部は「市民の発言を引き合いに出しているが、それは政府の圧力への抵抗。県民の方向を向いていない意見書だ」と断じた。


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