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原発避難区域、市町単位で指定を 準立地協会長の森下裕・若狭町長

  • 2011年5月31日
  • 14:51
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インタビューで「住民避難の範囲は市町単位を基準に考えるべきだ」と語る森下裕町長=福井県の若狭町役場
インタビューで「住民避難の範囲は市町単位を基準に考えるべきだ」と語る森下裕町長=福井県の若狭町役場

 福島第1原発事故は原発の立地自治体だけでなく、20キロ圏内、30キロ圏内に入る周辺市町にも大きな衝撃を与えた。福井県内の4市町でつくる県原発準立地市町連絡協議会長の森下裕若狭町長はインタビューで、福島では同心円状に一律に避難区域を設定した点に関して「同じ自治体内でも一部の地域だけが対象になると、住民への周知が困難になる」と指摘。県が見直す県原子力防災計画では、原発からの距離で線引きするのでなく、嶺南では市町単位で指定するよう提言した。  ―西川知事は原発の暫定的な安全基準の提示などを国に求め、停止中の原発の再起動は現段階で認めない姿勢だ。準立地自治体としてどうみる。  「知事の判断は正しい。今の状況では安全基準が示されたとは言えない。地震や津波でどこまでの被害があったのかを検証しないといけない。最終的には経済と電力エネルギーをセットで考えた総合的な評価が必要だ」  ―安全確保のため国や県に求めたい点は。  「高経年化対策だ。安全基準を明確化し、耐用年数を位置付けないといけない。耐用年数を区切れば、廃炉の時期を見通した上で、次のエネルギー対策を議論できるようになる」  ―県原子力防災計画に基づく住民避難の範囲は、原発から半径10キロが目安。計画をどう見直すべきか。  「EPZ(防災対策重点実施地域)の見直しは当然大きな流れになるが、嶺南全域を一つとしてとらえた計画でないと住民の安心につながらない。福島では原発からの距離で円を描いた『線』で区域設定されたが、線ではなく『面』でとらえ、自治体単位で避難対象とする計画にしていくべきだ。町内で避難する地域としない地域に分かれ、町民の間で格差が生じる事態は避けたい」  ―町全域の住民避難を想定した課題は。  「問題は避難所をどう確保するか。若狭地方で避難先を考えると、滋賀県や京都府にしか行き場所がなくなる。他府県の自治体と防災協定を結ぶなどの対応を検討したい。防災計画の中で、県のある程度リードが必要」  「町民1万6500人が避難でばらばらになるのは避けたい。(少なくとも)地域ごとに同じ避難所に移動してもらった方が、行政機能を保ちやすい。役場が地震や津波の被害に遭うことも想定され、行政拠点の確保先も考えないといけない」  ―嶺南は幹線道路が少なく、大規模災害時には住民避難に支障をきたす恐れもある。  「国道27号、舞鶴若狭自動車道、JR小浜線は(原発に近い)沿岸部を走っていて(万一の場合は)機能しない。若狭町からの避難経路は、滋賀県に通じる国道303号しかなく、トンネル整備で短絡化を進めないといけない。(若狭町と滋賀県高島市と結ぶ構想の)琵琶湖若狭湾快速鉄道は防災の観点からも整備が必要だ」  ―避難範囲の想定は準立地自治体を含む広域に及ぶ一方、事業者と結ぶ安全協定などの面で立地自治体との格差がある。どう埋めていくか。  「準立地自治体では、今回の事故を受けた原子力安全・保安院の住民説明会にしても、要請しないと来てくれない。国の姿勢からして立地自治体とは根本的な差があるが、今後はこれでは駄目だ。電力事業者の説明会も開かれてこなかった。県原子力環境安全管理協議会のように、平時から原発に関して電力事業者や町民代表が情報共有できる場を町として立ち上げたい」


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