日本原電は7日、廃炉を決めた敦賀原発1号機(福井県敦賀市)の廃棄物処理系統の配管に穴が開き、微量の放射能を含む水が漏れ、床面に約20ミリリットルがたまっていたと発表した。漏れた放射能量は49ベクレルで、国への報告基準の1万分の1以下。外部には出ておらず、周辺環境に影響はないとしている。
原電によると、配管はタービン建屋内の地下を通っており、機器類の中にたまった水を処理するため廃棄物処理建屋にあるタンクに送る系統。水漏れした箇所はタービン建屋の壁貫通部分近くで、昨年12月9日午前11時ごろ、別の工事のため現場確認していた作業員が見つけた。配管には結露防止のテープが巻いてあり、はがしたところ配管が全周にわたって減肉し、上部に穴(約5・4ミリ×3・7ミリ)が開いていた。
原因を調べた結果、配管が貫通しているコンクリートの壁から地下水がにじみ出し、テープを巻いた配管が数十年にわたって湿り続け、腐食が進んだと推定した。
原電は配管を応急補修するとともに水抜きを行った。廃炉に伴い配管は使わないため、栓をした。