福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

【福井地裁決定要旨】高浜原発異議審

  • 2015年12月25日
  • 08:37
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア0
  • 0
高浜原発仮処分の決定内容
高浜原発仮処分の決定内容

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を事実上認めた福井地裁の決定要旨は次の通り。

 【司法審査の在り方】

 裁判所が原子炉施設の安全性を判断する際には、原子力規制委員会の新規制基準の内容や、規制委による新規制基準への適合性判断が合理的かどうか、という観点から厳格に判断すべきだ。

 【基準地震動】

 新規制基準では、基準地震動を定める際に最新の知見を踏まえた評価を求め、それを規制委が中立公正な立場で審査する枠組みができており合理的だ。関電は詳細に地盤構造を調べており、関電の基準地震動が新規制基準に適合するとした規制委の判断は合理的だ。

 【耐震安全性】

 重要施設に高度の耐震安全性を求めることで原発全体の安全を確保する新規制基準の枠組みは合理的だ。関電は全交流電源喪失のような事故を想定した対策のほか、東京電力福島第1原発事故を踏まえた耐震補強工事もしており、高浜原発の耐震安全性は基準地震動に対して相応の余裕を持っている。新規制基準に適合するとした規制委の判断に不合理な点はない。

 【使用済み核燃料】

 代替的注水・冷却設備に高度の耐震安全性を求めることで使用済み燃料の安全を確保する新規制基準の枠組みは合理的だ。関電は使用済み燃料ピット(貯蔵プール)に多様な代替的注水・冷却手段を整備し、竜巻やテロなどによる大規模損壊への対策もしている。燃料ピットの安全性が新規制基準に適合するとした規制委の判断に不合理な点はない。

 【津波対策】

 津波に対して最新の知見を踏まえた安全性の確保を求める新規制基準の内容は合理的だ。関電は文献や堆積物を調べた上で基準津波を定め、その高さを上回る防潮ゲートや防潮堤を設置して浸水対策を実施している。この点に関する規制委の判断も合理的だ。

 【結論】

 規制委の判断に不合理な点はなく、高浜原発の安全性に欠点はない。住民らの人格権を侵害する具体的危険があるとは認められない。

 なお新規制基準に合理性が認められるのは、原発事業者に対して常に最新の知見に基づく安全性の確保を求めた上で、規制委も中立公正な立場で審査するという枠組みが機能することが前提だ。

 関電や規制委は福島原発事故に対する深い反省と、絶対的な安全は存在しないという姿勢で、常に高いレベルの安全を目指す努力を続けるべきだ。高浜原発で過酷事故が起こる可能性が全く否定されるものではない。万が一の事故に備え、避難計画を含めた重層的な対策を講じておくことが極めて重要だ。関電や国、関係自治体はより実効性のある対策を講じるように努力を続けることが求められる。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース