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コウノトリ生息域拡大へ全国会議 課題を共有し連携を確認

  • 2015年11月30日
  • 11:08
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コウノトリ野生復帰の今後について討論する自治体関係者ら=29日、東京都美術館
コウノトリ野生復帰の今後について討論する自治体関係者ら=29日、東京都美術館

 福井県や千葉県野田市、韓国など国内外でコウノトリの放鳥が進む中、関係機関や自治体が一堂に会する「コウノトリ保全フォーラム」が29日、東京都美術館で開かれた。事例発表を通して、放鳥個体の遺伝的多様性を保つ必要性や社会の理解などの課題を共有。生息域のさらなる拡大に向け連携していくことを確認した。

 コウノトリは乱獲や水田での農薬使用などにより、1971年に国内野生種が絶滅した。今年は兵庫県が野生復帰を目指して飼育繁殖事業を始めて50年、放鳥開始から10年の節目。野外に80羽以上が暮らしている一方、兵庫県などに限られている生息域の分散が求められている。

 フォーラムは、飼育繁殖や野生復帰に取り組む兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園や東京都多摩動物公園、本県、越前市、兵庫県豊岡市など23施設・自治体でつくる「IPPM(コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル)」が開催。関係者約200人が参加した。

 本県は県自然環境課の生物保全推進員多田雅充さんが発表に立ち、今年10月の放鳥に至る経緯を報告。来年以降も放鳥に取り組む方針を説明した。飼育中のペアの卵が無精卵の場合は、IPPMの協力を得て他ペアの有精卵をふ化させる托(たく)卵を行う意向も示した。越前市農政課の日和佳政さんは、住民協力の下で進む餌場環境づくりの成果をデータを添えて報告した。

 今年7月に兵庫県外初の放鳥を行った千葉県野田市の根本崇市長は「関東全体に自然再生の取り組みを広げるために放鳥を続け、定着という実績を残したい」と述べた。

 日本同様にコウノトリ絶滅の歴史をたどった韓国でも今年9月、放鳥に成功しており、取り組みを主導した韓国教員大の朴是龍(パクシリョン)教授が、日本に渡った放鳥個体がいることを紹介。日韓両国で放鳥を続けることで、海を越えた行き来が活発になる可能性を示した。

 フォーラムの最後に、遺伝的多様性を考慮した雌雄のペアリングや托卵に向け、飼育個体と野外個体の一元的な血統管理計画を策定し、各地の放鳥を積極的に支援するとした「宣言」を採択した。

 傍聴した越前市の「水辺と生き物を守る農家と市民の会」の堀江照夫さん(78)は「野生復帰が新たな段階に来ていると感じる。餌場環境を整えるため住民理解をさらに広げなければ」と話していた。


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