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現場萎縮、相次ぐ違反で負の循環 瀬戸際もんじゅ(1-1)

  • 2015年11月17日
  • 10:30
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 機器の点検記録をチェックし、原子力規制庁の保安検査で指摘を受け、またチェックし直す―。「終わりのない作業にみんな、疲弊というか諦めを感じていた」。日本原子力研究開発機構が運営する高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)で春まで働いていた男性は振り返る。

 もんじゅの保守管理を担うプラント保全部。原子力機構の生え抜きの職員は、増強された今も半数以下で、業務の多くを電力会社やメーカーからの出向者に頼っている。「出向者は2〜3年で代わる。(現場は)幹部が何をしているのか見えない。幹部も現場の状況を全く分かっていない」と男性は打ち明ける。組織の一体感や責任感が見えなかった。

 もんじゅは2012年11月に約1万点の機器の点検漏れが発覚。原子力規制委員会は13年5月、運転再開の準備を禁止する命令を出した。それ以降、四半期ごとの保安検査が10回行われ、8回の保安規定違反が見つかった。「質問をしても回答までに時間がかかる」「品質保証の知識が乏しく技術レベルも低い」と、現地の保安検査官の厳しい指摘が相次いだ。

 「(検査中に)答えられず、担当者がだまり込むようになってしまった」と原子力機構の職員からは苦悩の声も漏れる。疲弊し萎縮した現場は“負の循環”に陥った。

×  ×  ×

 規制委が、もんじゅを運営する原子力機構を「資格なし」と断じ、文科相に運営主体の変更を勧告した。1995年12月のナトリウム漏れ事故から20年。ほとんど動かなかった「夢の原子炉」は存廃の瀬戸際に立たされた。迷走の経緯や核燃料サイクルの行方、地元への影響を探る。


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