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農作業の邪魔「貧乏霞」、実は絶景 写真家集まる隠れた名所に

  • 2015年11月12日
  • 10:50
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福井県池田町の盆地に広がり、幻想的な眺めを見せる雲海=11日午前7時20分ごろ
福井ヶ池田町の盆地に広がり、幻想的な眺めを見せる雲海=11日午前7時20分ごろ

 幻想的な美しさから、全国的に脚光を浴びている自然現象の「雲海」。福井県池田町では秋ごろに田んぼを覆って、農作業の妨げとなる霧が「貧乏霞(びんぼうがすみ)」と呼ばれ、疎んじられているが、山上からは美しい雲海が観察できることを移住者の男性が気付いた。町を訪れる若者に紹介したところ、口コミで話題が広がり、各地から写真家が集まる隠れた名所になっている。11月下旬は朝の気温が徐々に低くなって空気が澄み、1年で最も絶景が望める。

 盆地地形の池田町では、9月ごろから冬にかけ、放射冷却の影響とみられる霧が出やすくなる。視界を遮る濃い霧が晴れるまでは稲の収穫作業などができないほどで、稼ぎを減らすという意味を込めて町民らは「貧乏霞」と呼んできた。同町の元教育長山口哲夫さん(78)によると「『貧乏霞』という呼び方は池田町以外では聞いたことがない」という。

 池田町の雲海の魅力に気付いたのは、1995年に大阪府から同町に移り住み、減農薬農業に取り組んでいる長尾伸二さん(50)。2005年ごろに「上から霧を見たら雲海が見えるかも」と思い立ち、山に登ってみたところ絶景に出合った。長尾さんは「雲海に朝日が差す展望に心が洗われる」と毎年、写真を撮りに通い続けている。

 以前から「貧乏霞」が雲海となっていることは一部の町民には知られていたが、長尾さんが町外から訪れる若者らに「自然の素晴らしさに感動してもらおう」と連れて行くようになって、次第に評判が広まった。

 雲海が見られるのは前日からの気温差が大きく、風が弱い寒い日に多い。11日の朝は好天に恵まれ、標高約500メートルの展望スポットでは、町一帯を覆う白い雲と澄み渡る青空のコントラストが映えた。条件がよければ、日の出で雲が赤く染まる幻想的な光景を見ることもできる。

 展望スポットまでの道は悪路で、冬季の除雪も行われず、アクセスには細心の注意が必要。また展望できるのは、雪で道が閉ざされるまでとなる。問い合わせは、いけだ農村観光協会=電話0778(44)8060。


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