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高浜原発、住民避難訓練めど立たず 県外関係が未調整、早期実施の声も

  • 2015年10月28日
  • 07:26
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高浜原発の30キロ圏
高浜原発の30キロ圏

 再稼働手続きが進む関西電力高浜原発(福井県高浜町)での重大事故を想定した県の住民避難訓練の実施時期が見通せない。11月実施も検討していたものの、国と福井県、京都府など関係自治体でつくる地域原子力防災協議会が開かれず、「県外避難する際の広域避難計画がまだ確定していない」(県危機対策・防災課)ためだ。県や国は再稼働手続きと訓練は「別物」との認識だが、早期の実施や京都との合同訓練を求める声が出ている。

 県は昨年8月、高浜原発での事故を想定した原子力防災総合訓練を行い、5キロ圏と30キロ圏の2段階の住民避難を初めて確認した。ただ30キロ圏住民の避難時に被ばくの有無を調べるスクリーニング訓練は県内の候補地で行い、県外避難の検証が課題となっていた。

 県境をまたぐ広域避難は、国の地域原子力防災協議会の枠組みで検討している。高浜原発の分科会は昨年12月に設置され▽30キロ圏住民が県外避難先の兵庫県に逃げる際の京都府内のスクリーニング候補地▽バスや福祉車両の確保―などを詰めている。

 広域避難計画は、同協議会の場で関係自治体が合意する必要がある。県は「福井県関係の主な課題はおおむね検討が終わっている」との認識だが、内閣府の担当者は「(京都などの)関係者の調整がまだついていない」として、開催のめどが立っていない。

 県は今月16日、個別分野の原子力防災訓練を関係機関と行った。しかし避難訓練は「京都府内のスクリーニング候補地などが確定しないと県外避難を含めた実効性のある訓練ができない」として実施しなかった。

 高島善弘・危機対策監は「国の協議会での合意を待ってから避難訓練を行う。さまざまな日程調整の中で11月も検討してきたが、現時点では困難」と話し、国に早期の協議会開催を求めている。

 高浜町防災安全課も「広域的な避難計画を住民に理解してもらうには、訓練は非常に重要。国の協議会を早期に開いてほしい」とする。一方で市町関係者の中には「広域避難の細部が決まらなくても、できる訓練があるはず」と早期実施を求める声もある。

 高浜3、4号機は原子力規制委員会の安全審査が終了し、地元の同意手続きが本格化しつつある。内閣府や県は避難訓練をできる限り早く行う必要があるとしつつも「再稼働とは直接リンクしない」との立場だ。仮に国の協議会が早期に開かれ広域避難計画が確定したとしても、同意手続きと合わせて訓練が行われるかは微妙な情勢だ。

 地元の田中宏典県議は「避難訓練は京都と合同で行うべきだ」と主張する。高浜原発から5キロ圏内に舞鶴市が入る上、スクリーニングなど実際の避難で京都との連携が必要なためだ。

 京都府防災・原子力安全課は「防災の取り組みと再稼働の動きは別の切り口だが、府として広域避難の諸課題を整理して一つ一つ詰めていく」とした上で「避難訓練で福井県と連携することは重要」としている。


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