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父親の育児休暇取得は広がるか 福井県、内取得率わずか2%

  • 2015年10月20日
  • 07:42
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5月に生まれた娘の珠那ちゃんを抱く新川さん。職場の協力で育児休業を取得した=福井県坂井市の自宅
5月に生まれた娘の珠那ちゃんを抱く新川さん。職場の協力で育児休業を取得した=福井県坂井市の自宅

 福井県内でわずか2%の取得率にとどまる父親の育児休業を広めようと、福井県が本年度から対策を強化している。会社ぐるみの推進を狙い、企業への奨励金を新設し、すでに4社に交付した。ただ、実際の仕事場からは、育児休業を取りたくても人が足りなかったり、業務が忙しかったりして「申請できない」という声も聞かれる。育休を取得した男性は「上司の理解が大切だ」と訴えている。

 ■「生活に必要」

 福井県が本年度新設した奨励金は、父親が連続10日間以上育休を取得した企業に10万円を支給するもの。第1号となった北陸牛乳運送(福井市)の新川亮さん(34)は5月に12日間の育休を取得。「上の子ども3人の面倒を見られる人がいなかった。“ダメ元”で上司に相談した」という。

 トラック運転手の新川さんは夜勤が多く、働きながら小学校低学年や保育園児の面倒を見るのは不可能。相談を受けた配車係の上司は、他の社員の勤務をやりくりして、休める環境を整えた。休みは有給休暇のまとめ取りという形にして、賃金も保証した。

 「休んだからといって、特別なことはしていない。家事をこなすだけで一日が終わった」と新川さん。「生活に必要な休みだという上司の理解が、父親が育休を取るのに一番大事だと感じた」と話した。

 ■「代わりがいない」

 福井県の2014年調査(回答600社)では、県内企業で13年度に妻が出産した男性社員のうち、何らかの育児休業を取得した割合は2・2%。前年調査の1・7%より増えたものの、女性の取得率92・4%に比べて圧倒的に少ない。昨年度までの「第2次県元気な子ども・子育て応援計画」で目標としていた5%にも遠く及ばなかった。

 「長期の休みを与えられる余裕のある企業は、県内に少ないのでは」。こう語る県内の30代公務員男性は今年、2週間程度の育休希望を上司に伝えたところ、「代わりがいない。長期の休みは困る」と返答されて取得を諦めた。「妻の出産に伴う特別休暇さえ、まとめて取ることはできなかった」と、男性は悔しさをにじませる。

 一方、福井県内上場企業の総務担当者は「年に数件の申請があるが、配偶者が病気など特殊なケースしかない」と明かす。「生活が懸かっているし、取りたいと思う人自体が少ないのでは」との見方だ。

取りやすい社風が必要

 北陸牛乳運送の清水則明社長は「10日くらいの休みは、社員同士カバーし合って何とかできる。先輩は育児の大変さを知っているし、お互いさまだ」と語る。従業員65人でドライバーは36人。人のやりくりは簡単ではないが、「申請は当然の権利。きちんと休んでもらうことで、不足しがちなドライバーを確保する材料にもなる」と先を見据える。

 福井県社会保険労務士会の青垣幹夫会長も、父親の育休が会社に利益をもたらすとの考えだ。「社員募集の売りになる上に、社員とその家族の愛社精神も高まる。ギリギリの人回しで目先の利益を優先するより、経営的にプラスだ」と強調し、育休申請しやすい社風をつくるよう求めている。


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