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避難区域に響け母校の校歌 福島・富岡高で有志ら

  • 2015年10月18日
  • 12:44
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全町避難が続く福島県富岡町にある県立富岡高で、校歌を歌う卒業生ら有志=11日
全町避難が続く福島県富岡町にある県立富岡高で、校歌を歌う卒業生ら有志=11日

 誰もいなくなった母校に校歌を響かせたい―。東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県富岡町にある県立富岡高校の卒業生や元教職員ら有志が、避難区域内の同校で校歌を歌う活動を始めた。避難指示の解除に向け人が集まるきっかけにしたいとしている。

 今月11日、時折小雨が降る中、富岡高のグラウンドに元校長や卒業生ら計10人が集まった。その名も「母校で校歌を歌い隊!」。それぞれが母校への思いを胸に秘めつつ、歌詞カードを見ながら歌声を響かせた。

 富岡高は福島市や同県猪苗代町などに避難して授業を続けているが、元の校舎は無人の状態。げた箱からは上履きが散乱し、校舎に掲げられた時計も東日本大震災が発生した午後2時46分を示したまま。避難した学校も2017年4月から休校となるため、校歌を歌い継ぎたいとの思いから有志が集まった。今後、月1回のペースで歌う予定で、さらなる参加者を募っている。

 11日に参加した卒業生の伊藤ヒデさん(79)は震災後、初めて母校を訪れた。「休校になってしまう寂しさもあるが、校舎の前で歌えるのは幸せだ」と語る。

 この日は指揮者を務めながら歌い、こみ上げてくる思いに涙が出たものの、晴れ晴れしい気分になった。卒業してから長い年月がたっても、何とか歌うことができたという。「校歌は身に染みているんだなあ」。これからも、できる限り参加する予定だ。

 富岡町は早ければ17年4月の帰還を目指している。夫と郡山市に避難している伊藤さんは「一番先に帰ってくる」と力強く語った。


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