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政府「原発再稼働の加速を期待」 首相周辺は反対世論に苦慮の声も

  • 2015年10月16日
  • 09:08
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川内原発の中央制御室で、2号機原子炉の起動操作をする運転員=15日午前10時30分、鹿児島県薩摩川内市(代表撮影)
川内原発の中央制御室で、2号機原子炉の起動操作をする運転員=15日午前10時30分、鹿児島県薩摩川内市(代表撮影)

 九州電力川内(せんだい)原発2号機(鹿児島県)が15日、再稼働した。原発の活用方針を掲げる政府は再稼働の加速を期待するが、反対の世論は根強い。新規制基準施行から3年。要の規制行政の緩みを指摘する声も出始めた。

 再稼働の一報が入った15日午前10時半すぎ。経済産業省の幹部は「予定されていたこと」とそっけないそぶりを見せながらも、「年内に伊方まで動かないと完全にスローテンポだ」と語り、複雑な表情をのぞかせた。四国電力伊方3号機(愛媛県)は地元同意の手続きが進むが、再稼働は年明けになる公算が大きくなっている。

 政府内には、再稼働の遅れによってエネルギー政策の青写真が揺らぎかねないとの焦りがある。安倍政権は7月、2030年の電源構成比率で、原発を20〜22%と決めた。経産省の別の幹部は「原発比率の実現には、再稼働が進み、運転延長や新増設の議論がしやすくなることが必要。今のままでは絵に描いた餅になる」と語気を強めた。

 ▽踏めないアクセル

 原発を保有する大手電力も焦燥感を募らせている。再稼働の遅れは死活問題だからだ。

 大手9社で原発依存度がもっとも高い関西電力は、想定していた高浜3、4号機の11月再稼働が不可能となり、黒字転換のシナリオが崩れた。再稼働が1日遅れるごとに約4億円のコストが余計にかかるといい、経営は一段と厳しい状況に追い込まれている。

 九電は川内原発の再稼働により今冬の電力供給が改善するとの見通しを示した。電力業界は「原発を動かすメリットが証明された」とアピールするが、世論調査では再稼働への反対意見が過半数を占める。首相周辺は「再稼働で電力料金が下がれば経済の好循環の後押しになる」と期待を示しつつも「世論を考えるとアクセルを踏めない」と表情を曇らせた。

 ▽緩む規制

 一方、規制体制に緩みもみられる。原発審査を担う原子力規制委員会の事務局である原子力規制庁の職員について、原発推進官庁の影響排除を目的に設けられた「ノーリターン・ルール」が9月に見直され、経産省などへの復帰が事実上容認された。骨抜きとの批判に規制委の田中俊一委員長は、大量の審査案件に対応するため「オールジャパンでいい人に来てもらいたい」と苦しい弁明に追われた。


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