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福島第1原発2号機、デブリ除去向け一歩 廃炉へ試行錯誤

  • 2019年3月11日
  • 09:15
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福島第1原発の現状(写真は国際廃炉研究開発機構、東京電力提供など)
福島第1原発の現状(写真は国際廃炉研究開発機構、東京電力提供など)

 東京電力福島第1原発で2月、2号機の溶融核燃料(デブリ)とみられる堆積物に初めて接触、一部は持ち上げられることを確認した。廃炉作業で最難関のデブリ取り出しに向けて一歩前進した。一方、3号機では使用済み核燃料の搬出が遅れる想定外のトラブルが起きるなど廃炉は先が見通せない。事故から8年、「いばらの道」は続く。


 2011年3月の事故で炉心溶融(メルトダウン)が起きた1~3号機では近年、原子炉格納容器内の様子が解明され始めた。内部に水がたまる3号機では17年7月、水中ロボットでデブリとみられる岩状の塊を初めて撮影。2号機では18年1月、カメラ付きパイプを使って圧力容器の外に溶け落ちた燃料集合体の一部を確認し、周辺の堆積物はデブリとほぼ断定された。1号機はデブリ未確認だが、ボート型ロボットを入れて堆積物を採取する準備が進む。


 2号機では今年2月、格納容器側面の貫通部からパイプ型の機器を挿入し、遠隔操作で2本の「指」が開閉する装置で調査。底部など10カ所のうち7カ所で堆積物の持ち上げに成功した。デブリの可能性が高い小石状の塊は動いたが、硬い溶岩状の堆積物は固着しているとみられ、動かない。


 デブリは1~3号機で計880トンとの推計もある。広範囲に存在するが性状や位置は不明で、実態把握や回収方法の開発、保管場所の確保も急務だ。原子力規制委員会の更田豊志委員長は「まずは敵を知る必要がある。長期戦になるのは覚悟している」と指摘する。


 国と東電は19年度後半、2号機から少量のデブリを試験的に採取して分析。同年度内に最初にデブリ取り出しに着手する号機を決定し21年に開始する計画だ。水素爆発を免れた2号機は、原子炉建屋が1、3号機と比べれば損傷や汚染が軽い。調査も先行しており初号機になる最有力候補だ。


 デブリだけでなく、原子炉建屋上部にあるプールから使用済み核燃料を搬出する作業も難関だ。炉心溶融を免れた4号機では14年に取り出しを終えたが、1~3号機では未使用も含め大量に残ったまま。リスクを下げるために、一刻も早く移動させる必要がある。


 しかし、3号機では18年3月以降、遠隔操作で燃料を取り出す燃料取扱機と、輸送容器をつるすクレーンでトラブルが続発。同年11月に予定した搬出開始は、今年4月以降にずれ込んでいる。


 1、2号機はいずれも23年度をめどに搬出を始める方針で、原子炉建屋上部の調査や解体が進むが、建屋の極めて高い放射線量をどう下げていくかが課題になる。


 敷地内は全面マスクなどの重装備が9割以上で不要になるなど、作業環境は大幅に改善した。だが汚染水をためるタンクが林立して保管スペースが限界を迎えつつあり、廃炉作業に支障を及ぼす可能性も露呈し始めた。



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