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「原子力の国民理解を進めて」 退任の山口治太郎美浜町長

  • 2019年3月5日
  • 14:50
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退任を控え、5期20年を振り返る山口治太郎町長=福井県美浜町役場
退任を控え、5期20年を振り返る山口治太郎町長=福井県美浜町役場

 原発立地市町の首長として長年、原子力行政をリードしてきた福井県美浜町の山口治太郎町長(75)が3月6日、5期20年の任期を終え退任する。東京電力福島第1原発事故後、揺れ動く国の政策に対し、温室効果ガス削減の観点から原子力の重要性を訴えてきた。福井新聞のインタビューに「国は将来のエネルギー比率の確たる裏付けを示し、原子力の国民理解をもっと進める必要がある」と語った。


 -原発立地の町長として大切にしてきたことは。


 「1970年の大阪万博に原子力の電気を送った歴史に町民は誇りを感じ、原子力と長年共生してきた。原子力は国策だが、地元で2、3割の反対があったら推進できない。しっかりと町民に理解を求めて進められた思いはある」


 ―福島事故で国の原子力政策は一変した。


 「『3・11』は日本の原子力が世界の信頼を失った。ただ、僕は地球温暖化を危惧し、温室効果ガス削減の対策を総動員するため、原子力は推進すべきだと言い続けてきた。国はエネルギー基本計画で(2030年の原発比率を)20~22%としているが、比率を実現するためのしっかりとした裏付けを示すべきだ」


 ―国はエネルギー基本計画に新増設の方針を盛り込んでいない。


 「リプレース(建て替え)は関西電力社長が実現させる姿勢を示しているし、町民も希望する声が多く進めるべきだ。使用済み燃料対策もしっかりやっていく必要があり、それには原子力の国民理解が重要。教育が大切で、その役目を町エネルギー環境教育体験館『きいぱす』が果たせる」


 ―関電美浜1、2号機の廃炉で、今後の財政への影響も懸念される。


 「廃炉は『3・11』以前からある程度考慮して長期財政計画を立ててきた。交付金や固定資産税は減っていくが、(原発が立地していない)他の自治体と同様に地方交付税が入るようになる。植物工場や企業誘致、熟成魚のブランド化など、税収減をカバーする対策も進めてきた」


 ―5期20年で印象に残ったことや、積み残した課題は。


 「国道27号バイパスや舞鶴若狭自動車道の開通など、嶺南市町一体となった道路整備促進の運動が実を結んだのは印象深い。少子化を見据えた小学校と保育園の再編は反対もあったが、子どもたちのことを第一に考えた政策だと理解を得て、スムーズに進めることができた」


 「観光振興は十分でなかったとの思いがある。観光振興計画を策定してある程度の方向性を示し、インバウンド(訪日外国人客)対策は台湾を中心に行ってきたが、まだ道半ば。(後任の)戸嶋秀樹氏はこれまでの政策を引き継ぐと言ってくれているので、観光や産業団地への企業誘致をさらに進め、農業も今まで以上に力を入れてほしい」


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