福井と沖縄、原発と基地のニュースサイト

放射線漏えい、人体影響の限界は 微量でも長期なら問題も

  • 2011年3月17日
  • 14:54
  • Twitterでシェア0
  • Facebookでシェア0
  • Google+でシェア
  • 0
福井県内医療機関などが放射線量測定に使用する測定器=福井赤十字病院
福井県内医療機関などが放射線量測定に使用する測定器=福井赤十字病院

 15基の原発を抱える福井県。東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故は他人ごとではない。現地の一般市民の被ばくが危惧(きぐ)される中、報道で飛び交う放射線に関する用語や人体への影響を示す数字はあまりになじみが薄い。県内医療関係の専門家は、放射線の種類の見極めが重要とし、「年間で50ミリシーベルトを上回る被ばくなら、なんらかの影響が出る可能性がある」と指摘している。

 福島第1原発事故の放射線量でよく用いられているのがシーベルト(Sv)という単位。「放射線を浴びたときの人体への影響を表す単位」だ。

 では浴びても問題のないとされる値とはどの程度なのだろうか。放射線は宇宙から地表まで存在している。一般の人が通常の生活をしていれば年間1・5ミリシーベルトは浴びる。これに医療機関での胸部エックス線やCTなどが加わると、3・75ミリシーベルトが通常浴びる年間平均値といえそう。

 「医療関係者でも年間50ミリシーベルトが限界。これ以上になると人体になんらかの影響が出てくる可能性がある」とするのは県立病院核医学科・放射線治療部門の玉村裕保主任医長。このラインが人体に影響があるかないかの基準値とみる。

 今回の原発事故では、15日に発電所周辺で毎時400ミリシーベルトが検出された。全身被ばくした場合で「(体への蓄積量が)200ミリシーベルトまでは臨床的に症状は出ないが、500ミリシーベルトでは急性放射線症が出てくる」と玉村医師は指摘する。

 特にリンパ球は最も影響を受けやすく、一時的減少などの症状がみられる。それ以上となると1000ミリシーベルトで嘔吐(おうと)や全身倦怠(けんたい)がみられ、7000ミリシーベルトでは100%死亡する。

 しかしこれは原発周辺での測定値。一般にはそれより離れた場所での被ばくが気になるが、15日、東京でで観測された最大値は毎時0・809マイクロシーベルトと、けたが違って低レベルだ。

 1ミリシーベルトの千分の1が1マイクロシーベルト。福井赤十字病院の放射線科部の石田智広技師長が15日、同病院屋外で放射線量を測定したところ、毎時0・06~0・08マイクロシーベルトだった。このため「関東で観測された値も人体に影響ない」とみる。ただ「たとえ微量でも継続的に浴び続ければ問題」(玉村医師)。長期的にはがんなどなんらかの影響が出る恐れも否定できないようだ。

 一方、医療関係者が一様に気にするのがどの放射線を浴びたか。量が半分に減る期間(半減期)は種類によって異なり、人体への影響も違ってくる。

 原発事故などで測定されるのがヨウ素だ。甲状腺に吸収されると甲状腺がんになる場合があるが、半減期は8日間と短い。一方、セシウムは半減期が30・4年と非常に長い。

 体内に吸収され内部被ばくすると「半減期が長いその間、ずっと体内で被ばくし続けることになりやっかいなことになる」(玉村医師)。福島原発ではこのセシウムが検出されているところが気になる。

 また同じ量の放射線を被ばくしても、年齢によって影響を受ける感受性が異なる。成人では問題のない放射線量でも乳幼児では相当のダメージを受けてしまうこともあり注意が必要という。


基地 from 沖縄 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

原発 from 福井 カテゴリーニュース

基地 from 沖縄 カテゴリーニュース