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美浜町長選2月19日告示 原発頼らぬ産業育成が急務 関連収入の減少続く

  • 2019年2月16日
  • 10:47
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廃炉作業と40年超運転に向けた安全対策工事が進む美浜原発。原発のみに頼らない産業の育成が求められる=2月13日、福井県美浜町
廃炉作業と40年超運転に向けた安全対策工事が進む美浜原発。原発のみに頼らない産業の育成が求められる=2月13日、福井県美浜町

 福井県の美浜町長選は2月19日告示される。5期20年務めた山口治太郎町長(75)が勇退し、前副町長の戸嶋秀樹氏(61)が立候補の意思を表明している。原発と半世紀にわたり共生してきた同町は、関西電力美浜原発3号機の40年超運転の同意判断を控える一方、1、2号機の廃炉により財政の原発関連収入は減少を続ける。国の原子力政策が不透明な中、原発のみに頼らない産業の育成は待ったなしだ。


 ■見通せぬ将来


 約9500人の町人口に対し、美浜原発で働く関電と協力会社の従業員数は約3300人(昨年9月末時点)。町外も含まれる数字だが、原発関連の仕事に従事する町民は多い。町財政の一般会計歳入に占める原発関連収入も2017年度決算で38・4%。原発の行く末が町民生活を大きく左右する状況だ。


 関電が40年超運転を目指す3号機は安全対策工事が進んでいる。20年7月に完了予定で、新町長は再稼働の同意判断を迫られる。ただ、仮に再稼働しても運転は最長36年11月までで、その後は廃炉となる見通し。町民の中にはリプレース(建て替え)を望む声もあるが、国は新増設の方向性を示さず、町を支えてきた原子力産業の将来は見通せない。


 町財政は1、2号機の廃炉の影響で、17年度の電源3法交付金が15年度に比べ約2億円減の13億8900万円となった。町が16年度に示した21年度まで5年間の財政見通しでも、同交付金は目減りする方向だ。


 町の財政担当者は「歳入が減少していく厳しい状況であることは認めざるを得ない。身の丈に合った予算の使い方でやりくりするしかない」と吐露。地元のわかさ東商工会幹部は「美浜には原発が必要だが、国の方針がはっきり示されない中、原子力以外の財源を模索することも必要」と強調する。


 ■団地造成


 山口町政は原発のみに頼らない産業の育成に向け、同町山上に産業団地を造成し、16年4月に分譲を開始した。ただ、8ヘクタールの全9区画のうち工場が進出したのは2区画にとどまっている。


 舞鶴若狭自動車道若狭美浜インターチェンジ近くという好立地や、原発立地地域の電気料金割引制度をアピールするが、隣接する敦賀市も産業団地を造成中で「差別化が難しく、誘致は簡単には進まない」(町美浜創生戦略課)と話す。


 進出した2工場で生まれる雇用は約70人。全区画が埋まった場合は300人程度の雇用を見込む。原発関連の従業員数には遠く及ばないが、団地への企業誘致などで地道に産業基盤を強化していくほかに道は見えない状況だ。


 ■観光面の磨き上げ


 産業面や交流人口で追い風となりそうなのが、4年後に迫った北陸新幹線敦賀開業。町は観光振興計画で、町内を「三方五湖」「敦賀半島西海岸」「新庄山里」の3ゾーンに分け、観光資源の磨き上げに着手している。


 中でもラムサール条約に登録されている三方五湖ゾーンに力を注ぐ。風光明媚(めいび)な景観を活用し、若狭町と協力して湖を周遊するサイクリングロードを整備したほか、16年12月末から運航を休止している遊覧船の復活を模索中だ。


 遊覧船のピーク時の乗客数は年約7万9千人(05年)だったため、集客力は魅力だ。ただ、町は施設の老朽化が著しいことなどから早期再開を断念した経緯がある。新幹線開業までの再開を目標としているが、町担当者は「慎重な運営計画の検討が必要」と課題が残っている。



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