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原発再稼働時の「約束」破るも淡々 関電、福井県側に中間貯蔵候補地示せず

  • 2018年12月27日
  • 10:25
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西川知事との面談後、記者団の質問に答える関西電力の岩根社長(右)=12月26日、福井県庁
西川知事との面談後、記者団の質問に答える関西電力の岩根社長(右)=12月26日、福井県庁

 関西電力は12月26日、原発から出る使用済み燃料の中間貯蔵施設について、約束していた県外立地計画地点の年内提示を正式に断念した。空手形を切って大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働同意を得て、収益改善の恩恵にあずかった関電と、“悲願”の県外立地への道筋を目指した県。約束自体をあいまいにした回答にもかかわらず、西川一誠知事と岩根茂樹社長の面談は15分ほどで淡々と終了し、県民への明確な説明はなかった。


 「県民の皆さまに再度、信頼を損ねることがないよう、私が先頭に立って取り組む。このたびは誠に申し訳ございませんでした」。岩根社長は、こう陳謝した後に深々と頭を下げた。西川知事に促されて顔を上げるまでの約20秒間、面談会場の会議室は重苦しい空気に包まれた。


 だが、面談の見せ場はここだけだった。直後に口を開いた西川知事は遺憾の意を示した一方で、2020年を念頭にできるだけ早く計画地点を確定するとしたことに触れ、「社長の決意が示されたと理解する」と“激励”した。さらに面談後、記者団に「(約束を守られなかったことは)仕方ないとは思わないが、県と関電だけの課題ではない。交渉相手を含めて議論はできないし、何でも1回では解決できないことがある」と言い聞かせるように話した。


 一方、岩根社長は面談後の会見で、「一日も早い地点公表へ向け全力で取り組むのが最大の責務」と自身の責任論を否定。使用済み燃料を増やさないために原発を止めるべきでは、との質問には「原子力は安全、安定運転を継続している。日本のエネルギー安全や、エネルギー基盤に貢献したい」と反論した。


 計画地点の明示という約束は果たせなかったが、進展の手応えは感じている―。岩根社長の報告は一見するとゼロ回答で、県が到底納得できる中身ではなかった。なぜ良しとしたのか。それをひもとくヒントは、西川知事が記者団に放った言葉の中にあった。「相手のあることを20年に解決する一つの方法として、年末までにどういう回答を得られるかということだった」


 中間貯蔵施設について関電は15年に、「『20年ごろ』に県外の立地地点を確定し、30年ごろの操業」と公表した。年末の地点公表は、確定までの中間報告との位置づけだった。中間報告では満額回答こそ得られなかったが、この日の面談で関電から「『20年まで』の確定」という言質を得た。関係者は「立地地点確定の時期を前倒しさせたという点では、前進回答と言える」と解説した。


 この日のやりとりを聞いていた関係者の一人は「まあ、これで納得する人は一部にはいるんでしょうが…」。釈然としない様子で会場を後にした。



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