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中間貯蔵計画地、県外候補地依然見えず 関西電力 明示期限1カ月切る

  • 2018年12月7日
  • 09:15
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西川一誠知事(手前)に2018年中の中間貯蔵施設の計画地点明示を約束した岩根社長(中央)=2017年11月、福井県庁
西川一誠知事(手前)に2018年中の中間貯蔵施設の計画地点明示を約束した岩根茂樹社長(中央)=2017年11月、県庁

 関西電力が県に約束した原発の使用済み燃料の中間貯蔵施設の具体的な県外立地計画地点の明示期限が、1カ月を切った。西川一誠知事は年末に回答されるとの見通しを示し、「関電は現在、精力的に取り組んでいる状況」と説明する。ただ先が見通せない中で、県内立地首長は相次いで、敷地内などで金属製容器(キャスク)に保管する乾式貯蔵を検討すべきとの声を上げた。来春の知事選も絡み、関係者からは「年内に報告には来ると思うが、自治体名までは出せない。越年では」との声も聞こえ始めた。


 ■事実上の再稼働条件


 昨年11月の大飯3、4号機の再稼働地元同意を巡り、関電の岩根茂樹社長は西川知事に対し、「2018年に県外の中間貯蔵施設の具体的な計画地点を示す」と明言した。これに対し、西川知事は一定の理解を示し、再稼働同意にかじを切った。岩根社長の言質が、事実上の同意条件となった。今年1月、年頭あいさつに訪れた岩根社長に対して、西川知事は「結果を出してほしい」とくぎを刺した。


 明示期限が残り1カ月あまりとなった11月21日の知事定例会見。トーンは下がった。西川知事は「関電は年末に向け現在、精力的に取り組んでいるので、われわれとしては待ちたい」。さらに11月20日の使用済み燃料対策推進協議会での世耕弘成経済産業相の「あらためて事業者等の連携を強化し、官民挙げてこの問題を積極的に取り組みたい」との発言を引き合いに、「国もしっかりリーダーシップをとって進めてほしい」と述べ、矛先を国に向けた。12月5、6の両日に行われた県会一般質問でも同様の答弁を繰り返した。


 嶺南選出の県議は「年内は具体的な自治体名までは出せないのではないか。交渉が大詰めで再度説明するとの回答などになるのでは」と見通す。別のベテラン県議は「明示できなくても原発を止めることはできない。ただ、関電は覚悟を持って回答すべきだ」と語気を強める。


 ■乾式貯蔵発言相次ぐ


 先を見通せない雰囲気が広がる中、関電の原発が立地する県内首長は、そろって使用済み燃料の原発敷地内などでの乾式貯蔵に言及し始めた。


 「県内での貯蔵を俎上(そじょう)に載せてもいいのかなと思う」(野瀬豊高浜町長)、「(乾式貯蔵を)前向きにとらえて練る必要がある」(山口治太郎美浜町長)「(乾式貯蔵は)選択肢の一つであることは間違いない」(中塚寛おおい町長)。中間貯蔵施設の県外候補地選定が進まなければ、原発構内に使用済み燃料がたまり続けることに懸念があるからだ。


 原子力規制委員会の更田豊志委員長は11月の定例会見で、敷地内にある使用済み燃料は乾式キャスクでの貯蔵を望むとの認識を改めて示したことが各町長の発言の背景にある。中堅県議は「県外にすぐ搬出できるわけではない。より住民の安全性を考えての発言だ」と解説する。


 一方で、来春の知事選が影響しているとみる関係者も少なくない。出馬を表明している前副知事の杉本達治氏(56)は「物事を決めつけてやりきることがいいこととは思わない。(乾式など)何が安全か、立地、準立地自治体を含めてよく話をしながら進めていく」との考えを示している。「あくまで県外搬出」を主張する西川知事とはスタンスの違いが鮮明になっている。


 先の中堅県議は「知事選を控え、首長の発言は軽視できないはず」と指摘。その上で「(計画地点の)交渉相手との調整があり、軽々には(自治体名は)明示できないはず。あとは県が関電に対しどこまでの答えを求めるかだ」とした。回答は12月県会が閉会する18日以降とみられる。明示しない場合、県はどう対応するのか。関電の答えに注目が集まっている。



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