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「事故予測、対処できず」福島原発公判で東電元副社長 犠牲者、避難民に謝罪

  • 2018年10月20日
  • 10:12
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 福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力旧経営陣3人の第32回公判が10月19日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。武黒一郎元副社長(72)は被告人質問で「誰も予測できない巨大津波で事故は起きた。できる限りの対策を検討したつもりだが、到底対処できなかった」と述べ、事故を予測し、防ぐことができたとする検察官役指定弁護士側の主張を改めて否定した。


 被告人質問の冒頭では、事故の犠牲者や避難者に謝罪。「原発の責任ある立場にあった者として、皆さまに深くおわび申し上げる」と話した。


 武黒元副社長の部下だった武藤栄元副社長(68)は2008年6月、国の地震予測「長期評価」を基に最大15・7メートルの高さの津波が原発を襲うとの試算結果を東電の担当者から伝えられた。しかし、対策に乗り出さず、土木学会に試算手法の研究を依頼するよう指示した。公判では、試算結果は8月になって武黒元副社長に報告したとした。


 武黒元副社長は被告人質問で、この報告は記憶がないとしたが、09年4~5月には当時原子力設備管理部長だった吉田昌郎元第1原発所長(故人)から試算結果の報告を受けたと説明した。しかし、長期評価には根拠がなく、その通りの津波が実際に来るとは考えていなかったと明言。「長期評価には信頼性がなく、これを基に対策を決められる状況になかった」として研究を指示した武藤元副社長の判断は「特段不思議なことではない」として支持した。


 指定弁護士から「どのような対策を講じていれば事故を防げたか」と問われると「答えられないほど難しい質問だ」とし、試算結果に基づいて対策を考えることはできなかったと強調した。


 検察官役の指定弁護士の主張では、これに先立つ08年2月にも、被告の3人が出席した社内会議で、長期評価を基にした暫定の試算では津波が7・7メートル以上になると説明があり、対策に長期評価を取り入れる方針が了承されたとされる。


 これに対し、武黒元副社長は「説明は覚えていない。方針も了承されていない」と話した。



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