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MOX燃料再処理断念 電力10社、費用計上せず 巨額負担理由か

  • 2018年9月3日
  • 11:58
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プルサーマルの流れ
プルサーマルの流れ

 通常の原発でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を燃やすプルサーマルを巡り、原発を持つ電力会社10社が、一度使ったMOX燃料を再処理して再び燃料として利用するための費用の計上を、2016年度以降中止していたことが9月2日、分かった。政府は核燃料サイクル政策の一環としてMOX燃料を再利用する方針を掲げていたが、電力各社が費用計上をやめたことで資金面での根拠を失い、事実上、MOX再処理の断念となる。


 MOX再処理には新たな再処理工場の建設が必要で、巨額の費用がかかることが断念の理由とみられる。政府は7月に閣議決定したエネルギー基本計画で、使用済みMOX燃料の「処理・処分の方策を検討」と明記、初めて廃棄物として処分する選択肢にも言及した。MOX再処理ができなくなれば、核燃料の再利用は一度のみとなり、核燃料サイクルの意義は大きく崩れることになる。


 プルサーマルは、再稼働した関西電力高浜原発や四国電力伊方原発、九州電力玄海原発で実施中。政府と電力会社は国内外に保有する余剰プルトニウム削減のため、今後も順次プルサーマルの原発を増やしたい考えだが、使い終わったMOX燃料は再処理されないため、全て廃棄物となる恐れが出てきた。


 電力会社が出資する日本原燃は、青森県六ケ所村で使用済み燃料の再処理工場とMOX燃料の加工工場の建設を進めているが、総事業費は約16兆円と巨額で操業延期も続く。MOX再処理には新たに「第2再処理工場」を造らなければならないが、さらなる費用確保は困難な情勢だ。


 これまで電力会社は再処理に関する費用を、通常の核燃料とMOX燃料に分けて将来の支払いに備える引当金や積立金の形で準備。10社は使用済みMOX燃料再処理のため16年3月末時点で引当金計約2300億円を計上していた。


 一方、政府は16年、電力自由化の下でも安定して再処理事業が実施できるよう、新たに認可法人「使用済燃料再処理機構」を設立。通常の核燃料もMOX燃料も区別せず、原発で使った分に応じて機構に拠出金を支払う形になった。このため、MOX再処理の引当金などは事実上、現在の再処理工場に使われることになる。


 MOX燃料の再処理 政府と大手電力会社は、原発で使い終わった核燃料からプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜた混合酸化物(MOX)燃料を、通常の原発で再利用するプルサーマルを進めている。プルサーマルで使ったMOX燃料について、2005年に国の原子力委員会が策定した原子力政策大綱では「10年ごろから検討を開始」と再処理する方針を明記したが、東京電力福島第1原発事故を受け計画は事実上、白紙状態。政府は方針を変えていないが、新たなエネルギー基本計画では処分も選択肢に加えた。青森県六ケ所村で建設中の再処理工場では使用済みMOX燃料は扱えない。



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