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核ごみ説明会が全国一巡 処分場選定関心高まらず 住民参加、最後まで低迷 

  • 2018年8月24日
  • 11:38
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大津市で開かれた核ごみ説明会。参加者が少なく、意見交換では使われないテーブルもあった=1日
大津市で開かれた核ごみ説明会。参加者が少なく、意見交換では使われないテーブルもあった=1日

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の候補地選定に向け、国と原子力発電環境整備機構(NUMO)が各都道府県で順番に開いてきた住民説明会が8月で一巡した。参加者数の低迷が指摘されてきたが、最終開催では運営側の人数の方が多いという結末に。関心は高まらず「周知不足だ」「これでは議論が深まらない」との批判がある。


 ▽もくろみ外れ


 「これだけ…?」。会議室内を見渡したある男性参加者がつぶやいた。8月1日、大津市で開かれた最後の説明会。参加した住民は9人と、運営側の11人より少なかった。空席ばかりの会場内には哀愁が漂っていた。


 説明会は、最終処分ができる可能性のある地域を示した「科学的特性マップ」を基に候補地選定の議論を活性化させようと昨年10月から開始。しかし、参加者が動員されていた問題が発覚して一時中断し、運営方法を見直して再開した。結局、全国を一巡するまで約10カ月かかった。


 若者らの興味も引こうと、7月の札幌市での説明会はインターネット中継を企画。視聴者数は一時約60人になることもあったが、回線の不具合もあり、ほとんど10人前後で推移していた。他の開催地では、時間帯を平日夜にしたり商店街で呼び込みをしたりしてみたが不発だった。あらゆるもくろみが外れた。


 ▽信頼なく


 動員問題では、説明会の運営委託会社が学生に謝礼を持ち掛けて参加させていたほか、電力会社の関係者が一般参加者に紛れていたことが発覚した。経済産業省と機構は、中断した説明会を運営委託しない「手作り直営」で再開したものの、全く盛り上がらなかった。


 NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸共同代表は「機構や原発政策そのものに対する信頼がない状況で、最終処分事業への関心が高まるわけがない」と断じる。


 一方、機構や経産省の担当者は「参加人数の多寡が重要なのではない。地道に繰り返し説明していくしかない」との考えだ。「核のごみが既に存在する以上、処分場選定とは必ず向き合わなければならない。原発の是非と切り離して考えてほしい」とも訴える。


 機構は今後、都道府県庁所在地以外でも説明会を開く予定だ。ただ、これまでの参加者からは「説明したというアリバイ作りはしてほしくない」と懸念する声もあり、開催の在り方が問われる。



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