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福島第1原発の浄化水に複数放射性物質 トリチウム以外に一部、基準値超え

  • 2018年8月20日
  • 09:40
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東京電力福島第1原発敷地内に立ち並ぶ、トリチウム水などが入ったタンク=2月
東京電力福島第1原発敷地内に立ち並ぶ、トリチウム水などが入ったタンク=2月

 東京電力福島第1原発で汚染水を浄化した後に残る放射性物質トリチウムを含んだ水に、他の放射性物質が除去しきれないまま残留していることが8月19日、分かった。一部の測定結果は排水の法令基準値を上回っており、放射性物質の量が半分になる半減期が約1570万年の長寿命のものも含まれている。


 第1原発でたまり続けるトリチウム水を巡っては、人体への影響は小さいなどとして、処分に向けた議論が政府の小委員会で本格化し、今月末には国民の意見を聞く公聴会が開かれるが、トリチウム以外の放射性物質の存在についてはほとんど議論されていない。


 有力な処分方法の海洋放出の場合、トリチウム水を希釈して流すことが想定され、残留する放射性物質も基準値以下に薄まるとみられるが、風評被害を懸念する地元漁業者をはじめ、国民への丁寧な説明が必要になる。


 東電によると、2017年度に汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した後に測定した結果、半減期が約1570万年のヨウ素129が1リットル当たり最大62・2ベクレル検出され、法令基準値の同9ベクレルを上回っていた。このほか、半減期約370日のルテニウム106(基準値100ベクレル)が最大92・5ベクレル、約21万1千年のテクネチウム99(同千ベクレル)が最大59・0ベクレル検出された。


 過去には、ALPS導入当初に浄化性能が安定しないまま運転していた時期もあり、当時はさらに濃度が高かったとみられるが、東電は「詳細は集計していない」と説明。8月時点で保管中のトリチウム水は約92万トンに上るが、約680基のタンクごとの放射性物質濃度も「調べていない」としている。


 トリチウム水の処分方法は、政府の作業部会が海洋放出や地層注入など五つの選択肢を整理。風評被害などを議論する政府の小委員会で、処分方法の絞り込みを検討し、海洋放出や大気放出は社会的影響が続く期間が比較的短いなどの利点を示している。原子力規制委員会の更田豊志委員長は「唯一の方法」として早期の海洋放出を求めている。


 【トリチウム水】 東京電力福島第1原発では、事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)を冷却するため注水を続けており、デブリなどに触れた水が汚染水となって増え続けている。東電は多核種除去設備(ALPS)で汚染水を浄化しているが、放射性物質トリチウムは除去できない。トリチウムは放射線のエネルギーが弱く、人体への影響が比較的小さいとされ、他の原発では希釈して海に放出している。第1原発では風評被害への懸念からトリチウムを含んだ水をタンクに保管しているが、タンクが増え続け、廃炉作業に影響が出かねないと指摘されている。



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