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大飯原発運転認める高裁判決 行政、立法の判断重視

  • 2018年7月5日
  • 10:17
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 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転継続を認めた7月4日の名古屋高裁金沢支部の判決は、「福島第1原発事故のような事態を招く具体的危険性が万が一でもあれば、運転差し止めは認められる」と、ゼロリスクを求めた一審福井地裁判決の判断枠組みを否定。福島の事故後に国が策定した新規制基準に基づき運転可否を判断する行政の裁量を認めた。


 危険性が「万が一でもあれば」という一審判決に対し、二審では「法制度を前提とする限り、本質的・内在的な危険があるからといって、それ自体で人格権を侵害するということはできない」と真逆の判断を示した。その上で「具体的危険性の有無」については「社会通念上無視できる程度にまで管理・統制されているか否か」を検討すべきと指摘。新規制基準とそれに基づく原子力規制委員会の審査に対し、明らかに不合理な点がない限り尊重するのがふさわしいとし、2基が基準に適合するとした規制委の判断を追認した。


 一方で、基準地震動の1・8倍を超え、炉心冷却が確保できなくなる地震動「クリフエッジ」が将来的に来ないとの確実な想定は不可能と指摘し、一審判決の正当性をうたってもいる。地震予測の困難さを認めながら、基準地震動を基にした審査に不合理はないとしたのは、住民側が言うように矛盾をはらんでいるだろう。


 二審判決の底流にあるのは、原発の安全性について行政、立法の判断を重視する姿勢を色濃く出している点だ。原発の廃止・禁止は「とるべき道として大いに可能」と踏み込んだ上で、国民の幅広い議論を前提に「立法府や行政府による政治的な判断に委ねられるべきだ」とし、司法の範ちゅうではないと明言している。


 判断枠組みはどうあるべきか、行政の裁量権を司法はどこまで認めるのか。福島の事故後、原発訴訟では裁判体ごとに判断が分かれ、今回の訴訟でも一審と二審で正反対の判決が下された。原発の安全は誰がどのように担保するのかを明確にする必要はないだろうか。



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