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エネルギー基本計画閣議決定 原発新増設の本音封印 プル削減は対米配慮

  • 2018年7月4日
  • 09:40
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電源構成比率の変化
電源構成比率の変化

 政府は3日に閣議決定したエネルギー基本計画で、原発推進の立場を維持しつつ新増設が必要だという本音を封印した。国内外に大量に保有し使い道の見通しが立たないプルトニウムについては米国の意向に配慮し、あたふたと削減方針を明記。腰の定まらないその場しのぎの対応が続く。


 ▽日和見主義


 「エネルギー政策にはいろんな考え方がある」。閣議後の記者会見で、基本計画に原発の新増設を盛り込まなかった点を問われた世耕弘成経済産業相は言葉を濁した。


 基本計画は2030年度に原発の発電割合を20~22%とする目標を引き続き掲げた。実現には30基程度の稼働が必要とされ、老朽原発の廃炉を考慮すれば理屈上「新増設を早急に検討」(日本商工会議所の三村明夫会頭)することが求められるはずだが、脱原発の世論を恐れる政府から明確な説明はない。


 世耕氏の日和見主義は徹底している。6月20日に応接した細田博之元官房長官ら自民党の原発推進派から地元の原発理解者を失望させてはならないと説かれると「原発は実用段階にある脱炭素化の選択肢だ。立地地域にはきめ細かに対応する」。29日に訪れた柴山昌彦党筆頭副幹事長ら再生可能エネルギーの導入拡大を訴える議員連盟メンバーには「思いは一緒でしっかりと受け止める」と応じ、双方に笑顔を振りまいた。


 「推進したいのは原発なのか再生エネなのか。分かりにくいと受け止められても仕方がない」と政府関係者も認める。


 ▽大量保有に疑念


 一方、原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを巡っては「削減に取り組む」と基本計画に初めて明記。経産省が5月にまとめた当初案では「利用目的のないプルトニウムは持たないとの原則を堅持する」と従来の政府見解を記述するにとどめていたが、最終版では「削減」の文言が表立っての議論もないまま盛り込まれた。


 日本の再処理を認めた日米原子力協定が今月期限を迎え、自動延長される。日本が国内外に保有するプルトニウムは約47トンで、核兵器約6千発分に相当する。経産省の担当者は「関係省庁と協議し、対外的に疑念を持たれない表現にまとめた」と説明。大量保有に懸念を強める米国への配慮を色濃くにじませた。


 プルトニウムの削減に向け、国の原子力委員会が新たな指針の検討を進めているが、保有量増加を確実に防ぐ方策や電力会社間の連携など実効性には課題が残り、具体的な展望は見えてこない。



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