原子力規制委員会は16日、2017年度第4四半期の保安検査結果を公表し、福井県内原発で保安規定違反はなかった。高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)に関して、日本原子力研究開発機構が3月に完了するとしていた保守管理不備に対する改善の取り組みが遅れているため、引き続き確認が必要とした。
もんじゅは12年の機器の点検漏れ発覚以降、機器の安全重要度分類で大量の誤りが判明するなど保守管理の不備が続いた。原子力機構は各機器の重要度分類の技術的根拠などを見直し、今年3月末までに保全計画への反映を完了させる方針を示していた。
敦賀原子力規制事務所によると、重要度が低い機器類の確認作業量が膨大なため遅れていると機構側から報告を受けた。6月には完了する予定という。もんじゅは廃炉作業の準備が進み、7月から燃料取り出しを始める。