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福井県内準立地4市町「協議会で締結」視野 京都、滋賀は協定改定求める 東海第2原発再稼働同意30キロ圏に(下)

  • 2018年4月7日
  • 12:29
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福井県内原発から30キロ圏内の自治体
福井県内原発から30キロ圏内の自治体

 県内原発の隣接、隣々接自治体は3電力事業者とそれぞれ安全協定を締結しているが、事前了解の権限は盛り込まれていない。緊急時の避難計画策定が義務付けられる30キロ圏内には、京都府や滋賀県が入る。日本原電が東海第2原発(茨城県)での再稼働への事前了解を得る対象を拡大したことで、京都府や滋賀県は協定改定への追い風にしたい構え。福井県内の準立地4市町は、組織する協議会として立地並みの協定を締結するよう求めていくことを視野に入れる。

 西川一誠知事が関西電力大飯3、4号機の再稼働に同意した前日の2017年11月26日、滋賀県の三日月大造知事は、中川雅治原子力防災担当相と会談し、「再稼働を容認できる環境にない」との従来の考えを伝えた。京都府の山田啓二知事も「京都府は(再稼働への地元同意の権限対象から)外されている。大変不満だ」と話した。

 そんな中での事前了解を得る対象の拡大。京都府原子力防災課は「事故が起きれば、30キロ圏内の自治体も避難が生じる。立地エリアでなくても、30キロ圏内は事前了解を含め、全て同じ内容の協定にすべきだ」と語気を強める。滋賀県防災危機管理局は「原子力災害時は、被害に地域差はない。協定を改定するよう関電と粘り強く交渉していく」と強調した。

 ただ、安全協定に法的な裏付けはない。京都府、滋賀県とも「再稼働にかかる同意権や避難計画を盛り込んだ法的枠組みが必要」と、引き続き国に法整備を求めていくとした。

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 一方、東海第2原発の再稼働への事前同意の対象となった5市は全て同じ茨城県内にある。高浜町防災安全課の担当者は「最終的に意見が分かれても、県知事がイニシアチブをとるのではないか」と推測する。

 新協定は茨城県6市村でつくる原子力所在地域首長懇談会で合意した。福井県の準立地の小浜市、若狭町、越前町、南越前町の4市町でつくる福井県原子力発電所準立地市町連絡協議会事務局は「30キロ圏内が茨城県内に収まるなど地域事情が違う」と前置き。「(県外とは組めないが)県内各市町ごとではなく、協議会として締結することも含めて参考にしたい。引き続き立地並みの協定に改定するよう事業者に求めていく」と話した。

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 安全協定について、関電、原電とも「原発の建設、運転に際して住民の皆さんに安心していただく方策として、地域の状況に応じて締結、改定をしてきたという歴史的経緯がある」と強調。関電は「現時点では、福井県内で締結している立地、隣接、隣々接地域との協定内容が基本的な考え方となっている」とする。原電は「立地の東海村が拡大を求めた茨城県と福井県の事情は違う」と指摘した上で、「現行の安全協定の枠の中で、真摯(しんし)に対応していく」と、福井県内での改定には否定的な考えを示した。

 安全協定の経緯などに詳しい元福井県原子力安全対策課長の来馬克美福井工大教授は「基本的に安全協定は紳士協定。福井県の場合、美浜3号やもんじゅの事故などを踏まえて改定してきた」と指摘する。その上で「今回の茨城の新協定は立地自治体からの提案で、6市村の懇談会として結んでおり、茨城県特有の事情といえる。それぞれの地域で課題解決の方法は違うので、必要であるなら地域特性を踏まえた幅広い議論を積み上げていくことが重要ではないか」と話している。


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