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エネ政策、将来図描けず 再生エネ50年主力電源に

  • 2018年3月31日
  • 10:40
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エネルギー政策見直しの経緯
エネルギー政策見直しの経緯

 経済産業省は長期エネルギー政策の戦略素案で再生可能エネルギーの「主力化」を打ち出したものの、電源構成比は示さなかった。原発の行方は曖昧なまま、煮詰まる気配はない。素案が反映される次期エネルギー基本計画はまたしても、明確な将来図が描けない公算が大きくなった。

 ▽追い込まれた経産省

 30日の有識者会議で提示された素案は、今後30年程度のエネルギー転換の潮流を「脱炭素化」と強調し、再生エネについて「主力化への可能性が大きく拡大している」と明記した。

 これに対し経済界など一部の委員からは「再生エネに頼り過ぎるのは危険だ」と不満が出た。再生エネを巡ってはクリーンな半面、固定価格買い取り制度で電気料金が高止まりしているとの批判もある。特に経済界では、原発と再生エネを対立軸のように捉える傾向が根強い。

 日本は「パリ協定」で温室効果ガスの8割削減を公約したが、海外の環境保護団体から「化石賞」を受賞するなど問題意識が低い国と見られている。経産省が主導してきた石炭火力発電の輸出推進は、政府内でも「時代遅れ」と評判が悪い。

 原発再稼働がどの程度のペースで進むか見通せない中で経産省は「再生エネしかない」(幹部)状況に追い込まれているのが実情だ。

 ▽新増設には触れず

 今回の議論では、原発の新設・増設を必要とする文言が盛り込まれるかが焦点だったが、素案は触れていない。

 電力業界は「原発のことは前向きに書いてほしい」と期待していたが、経産省は「実際に建設する電力会社があると思えない」(経産省幹部)と冷淡だった。

 規制基準の厳格化による安全対策費の大幅増で費用対効果を得られないとのコスト分析に加え、安倍政権の支持率急落で脱原発の世論を意識した面もうかがわれる。政府筋は「官邸も原発建設には反対だ」と明かす。

 政府は2030年時点の電源比率として再生エネが22〜24%と、20〜22%の原発を上回る青写真を15年に公表した。しかし今回の50年素案は「不確実性が高い」として数字を一切示さなかった。エネルギー計画改定に向け後退感は否めない。

 新増設がなければ老朽プラントを中心に廃炉が進み、50年時点の原発比率は相当低下している可能性が高い。業界関係者は「数字を示さなかったのは前向きな表現を期待した推進派に配慮したのだろう」と漏らした。


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