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原発事故集団訴訟 国へ3度目賠償命令 京都地裁

  • 2018年3月16日
  • 09:31
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原発避難者訴訟の5地裁判決
原発避難者訴訟の5地裁判決

 東京電力福島第1原発事故の影響で避難を強いられたとして、福島県などから京都府に移った自主避難者中心の住民174人が国と東電に慰謝料など約8億4660万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は15日、自主避難の相当性を認め、国と東電双方に対し、110人へ約1億1千万円を支払うよう命じた。全国で約30件ある同種の集団訴訟では5件目の判決で、国の責任を認めたのは3件目。



 津波対策を巡る国と東電の責任の有無や範囲のほか、自主避難者が事故前に住んでいた避難指示区域外での低線量被ばくの危険性が主な争点。

 浅見宣義裁判長は、避難指示に基づく避難でなくとも、個人の当時の状況によっては自主的に避難を決断するのも社会通念上、相当性があると判断。政府機関が2002年に発表した地震に関する「長期評価」に基づき、国が津波をある程度予見することは可能で、東電に対応を命じなかったのは違法と指摘し、「遅くとも06年末に東電への規制権限を行使していれば、事故は回避できた可能性が高い」とした。

 一方、低線量被ばくの危険性については「科学的知見が未解明の部分が多く、健康影響は明らかでない」と指摘。その上で、独自の基準を示して避難の相当性を個別に検討し、避難時から2年までに生じた損害のみ事故との因果関係を認めた。

 基準では、国の中間指針などが定める賠償対象区域を踏襲した上で、区域外からの避難者については、福島第1原発からの距離や、子どもがいることなど七つの「個別、具体的な事情」を考慮して避難の相当性を検討するとした。

 原告174人中、避難に相当性があると認定したのは149人に上り、うち東電が既に支払った額を差し引いた結果、最終的に請求を認めたのは110人となった。原告側弁護団は、64人の請求が棄却された点などを不服として控訴する意向を示した。

 弁護団事務局長の田辺保雄弁護士は判決後に会見し、「個別の損害を丁寧に認定しており、画期的だ」と評価した。

 京都訴訟の原告は事故当時の福島、宮城、茨城、栃木、千葉各県の住民。今月16日には東京地裁、22日には福島地裁いわき支部で同種訴訟の判決が予定されている。


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