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もんじゅ廃炉、課題が山積 完了へ道は険し

  • 2017年12月7日
  • 08:52
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廃炉計画の認可申請が行われたもんじゅ=2016年11月
廃炉計画の認可申請が行われたもんじゅ=2016年11月

 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は6日、廃炉認可申請という大きな節目を迎えた。30年間という作業完了までの道のりは、2022年末まで5年間の燃料取り出し作業までしか具体化していない上、燃料取り出しの実績に乏しい。廃棄物処理や複雑な役割分担も立ちはだかる。日本初となる高速炉の廃炉は、山積する課題を抱えたまま暗中模索の船出となった。

 今回の申請の中心は、第1段階となる燃料取り出し工程だ。点検と燃料取り出しに必要な1年4カ月を1サイクルと捉え、3サイクル計約4年が本格的な作業期間。その前段として約6カ月かけ、ナトリウムで満たされた炉外燃料貯蔵槽から取り出し、水プールへ移す。この工程から逆算すると、来年6月ごろには原子力規制委員会から廃炉認可を受けている必要がある。月内に申請する保安規定の変更も含め、規制委の審査をあと半年でクリアできるかが最初の壁となる。

 審査が通れば「間を置かずに作業に取りかかれる」(機構担当者)が、燃料取り出しの実績は乏しい。特に水プールへの取り出し実績は08年と09年にそれぞれ1体ずつのみ。当時の作業を知る職員はわずか3人だ。また10年には炉心からの燃料取り出し中に炉内中継装置を落とすトラブルを起こしており、慎重な作業が要求される。

 作業が順調に進んだとしても、22年末までに決めなければならない問題は山積している。特に地元が最も気にしている燃料、ナトリウムの県外搬出先が決まらなければ、その時点で廃炉作業は頓挫する。2万6700トンにも及ぶ固体廃棄物の行き先は機構自らが決めることになるが、廃炉が先行する新型転換炉ふげん(敦賀市)でさえ08年の廃炉認可から処分先が決まったものはない。

 廃炉体制にも懸念は残る。もんじゅはマネジメント上の問題で廃炉になったため、それを補うさまざまな仕組みや組織が設けられた。決めた枠組みが有機的に連携し機能するかが最大の問題だ。

 具体的な体制を挙げると、現場を指揮する60人規模の敦賀廃止措置実証本部が機構に新設される。その中核はメーカー、電力会社といった外部人材が担う。廃炉の大きな方針は政府一体となったチームが決定し、そのチームの議論には県と敦賀市が意見できる仕組み。このほかに、技術的な助言を行う第三者組織も存在する。これらの関係者間で意見の相違があった場合、誰の責任でどう解決するのかが見通せていない。

 機構の伊藤肇理事は5日、記者団の取材に対し、関係者の多さについて「連絡を密にする体制は整っている」と強調する一方、「プロジェクトの指揮者は未定だ」とした。「もんじゅはサドンデス(突然死)だったので、廃炉の準備をあまりやっていない」とも語った。言い換えれば、走りながら考えるしかないということでもある。


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