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再稼働同意、活性化期待も避難不安 大飯原発、住民実効性確保求める

  • 2017年11月28日
  • 08:00
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10月に完成したヘリポートから見える大飯原発=27日、福井県小浜市泊から撮影
10月に完成したヘリポートから見える大飯原発=27日、福井県小浜市泊から撮影

 西川一誠知事が27日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に同意したことを受け、立地するおおい町の住民からは地域経済の活性化に期待する声が多く上がったが、住民避難の実効性に関する不安を吐露する人も少なくない。
 地元の経済関係者は、知事の同意表明を前向きに受け止めた。おおい町商工会の荒木和之会長(63)は「活性化への明るい材料だ」と切り出し、「東日本大震災後の2012年の再稼働と比べ、今回は国民からもある程度理解してもらえるのでは」とも話した。ただし「いずれ(廃炉になり)なくなるもの。原発に代わる町の活性化策に取り組んでいかなくてはならない」と気を引き締めた。

 大飯原発のある大島地区で渡船業を営む男性(86)は「これでみんなの仕事が増え、民宿も潤う。安全第一だけを望む」。京都府に数年間住み、現在は町外に通勤している同地区の20代女性も「関西の人には福井の原発から電気が送られている、という気持ちが薄い」と感じていたという。「近所の人も身内も原発に関係する仕事に就いており、再稼働すれば仕事が安定するだろう」と淡々と話した。

 ただ2人は何か事故が起きたとき、「青戸の大橋だけでは厳しい。舞鶴若狭自動車道の片側2車線化なども必要で、まだまだ手ぬるい」「県道や国道が渋滞して動けないじゃないか」と漏らし、住民避難の実効性には苦言と不安を示した。

 同原発から30キロ圏内にある佐分利地区の無職女性(77)は「直接的な恩恵は感じないが、町のためにも動いた方が活性化につながる。既にあるものは使わないと」と語り「子どもや孫のことを考えれば、万一の際にスムーズに避難できるように」と訴えた。同地区の無職男性(76)も「雇用拡大と活性化につながるから再稼働は大事」としながら「これまで地元では原発事故が起きていないという安心感はあるが、今後も厳しくチェックしてほしい」と注文した。

 東京電力福島第1原発事故を踏まえ、不安を隠さない住民もいた。同町本郷で買い物をしていた主婦(70)は「どれだけ安全だと説明を受けても、確実だという保証がないとやっぱり心配」と言い切った。それでも「発電所で働く人たちが多く、町民とは切っても切り離せない存在であることも現実」と複雑な心境も付け加えた。

 大飯原発の対岸にある小浜市の内外海半島のうち、泊と堅海は大島地区と同様、5キロ圏内に入る。泊で渡船業を営む50代男性は「(これまでの面談や視察は)再稼働に向けたパフォーマンス。知事は『あかん』とは言わんと思っていた」とあきらめたような表情。「万一事故が起きれば目に見えないから怖い。大島と違い、こっちは(関係機関から)相手にされていない感じがする」。区内には避難用の臨時ヘリポートが10月に完成したが、整備した県によると訓練での使用実績はまだないという。


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