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核ごみ処分場立地可能地域、月内にも公表 経産省が地図塗り分け完了

  • 2017年7月16日
  • 10:34
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核のごみの最終処分施設のイメージ
核のごみの最終処分施設のイメージ

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を巡り、地下深くに埋める最終処分の候補地となり得る地域を、経済産業省が日本地図上で塗り分けて近く公表する。経産省は塗り分けの事務作業をほぼ終えており、早ければ月内に明らかになるとみられる。

 経産省は地図の公表で核のごみと最終処分への関心を広げ、候補地選定の弾みとしたい考えだ。公表後は地域ごとの説明会などを重ね、候補地選定の詳しい調査を受け入れる自治体が現れることに期待をかける。しかし、市民の反発が予想され、政府の思惑通りに進むのは難しそうだ。

 「最終処分が可能な地域が全国に広く存在することを理解してもらうことが目的だ」。経産省が5月に東京都で開いた核のごみシンポジウムで、担当者は地図の公表の狙いを説明した。「自治体や住民に受け入れ判断を迫るものではない」と話し、国による処分場の押し付けと捉えられないよう腐心する姿勢も見せた。

 地図は「科学的特性マップ」と呼び、最終処分に適している地質環境かどうかを基準に日本全国を4色で塗り分ける。経産省は4月、地図塗り分けの基準を策定。活断層や火山の周辺など地下の安定性に問題があると考えられる地域や、油田など将来掘削の可能性がある場所は「好ましくない特性があると推定される」と分類し、オレンジ色と銀色に塗って示す。

 それ以外の地域を「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」と分類して黄緑色で表示する。さらに海岸から約20キロ以内の地域を「輸送面でも好ましい」として緑色で塗る。地図には市町村の境界を入れる。

 経産省は5、6月にかけ、シンポジウムを東京や大阪など全国計9カ所で開き、計約1400人が参加した。さらに自治体担当者向けの説明会を並行して実施。「東京電力福島第1原発事故の課題が山積し、開ける状況にない」と回答した福島県を除く46都道府県で開催した。

 ただシンポジウムの参加者からは「数十年の研究だけで(核のごみの危険性が十分に下がるとされる)1万年先を正しく予測できるのか」「廃棄物の総量を特定しないまま処分場探しを進めるのはおかしい」など最終処分の安全性や政府の姿勢を疑問視する意見が相次いだ。政府の原子力政策に疑問を投げ掛ける声もあったが、処分場建設や地図の公表に理解を示す意見は少なかった。

 関東地方の自治体の担当者は「政府は表面的な説明に終始し、処分場建設に向けた本気さが伝わってこない。このまま地図が公表されても、協力する自治体が出てくるとは思えない」と話している。

 ■核のごみの最終処分 原発の使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出す再処理で生じる廃液が高レベル放射性廃棄物(核のごみ)だ。ガラスと混ぜて管理しやすくしたものがガラス固化体で、極めて強い放射線を長期間出し続ける。国は2000年に最終処分に関する法律を制定。地下300メートルより深い岩盤に埋め、数万年から約10万年にわたり生活環境から隔離する「地層処分」とすることを決めた。固化体は金属と粘土の緩衝材で覆い、放射性物質の漏えい対策をする。


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