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韓国大統領が脱原発宣言 建設白紙化、基準強化も

  • 2017年6月20日
  • 10:41
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韓国・釜山郊外の古里原発1号機の前で、文在寅大統領が出席して行われた式典=19日(聯合=共同)
韓国・釜山郊外の古里原発1号機の前で、文在寅大統領が出席して行われた式典=19日(聯合=共同)

 【ソウル共同】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は19日、原子力発電を重視した従来の政策を転換し脱原発を進めると宣言、「新規の原発建設計画は全面的に白紙化する」と述べた。設計寿命を超えた原子炉は運転しないとし、東京電力福島第1原発事故後に行った地震対策を再検討し安全基準を大幅に強化することも表明した。

 18日夜に運転を終了した南部釜山(プサン)郊外の古里(コリ)原発1号機前で演説した。

 文氏は安全な社会を造るとして脱原発を大統領選の公約に掲げていた。この姿勢を再確認し、エネルギー政策を大転換させる姿勢を鮮明にした。

 韓国では古里1号機も含め25基の原発があり、総発電量の30%を原発が担ってきた。文氏は選挙中、2030年までに原発のシェアを18%まで下げると表明していた。

 文氏は演説で、原発重視は発展途上国の時期に選択した政策だったが、国民の生命を最重視し、政策を変更する時が来たと強調。昨年9月に南東部、慶州(キョンジュ)で起きた地震で建物などに被害が出たことを挙げ「韓国はもはや地震安全地帯ではなく、特に地震による原発事故は致命的だ」と述べた。

 その上で、福島第1原発から漏えいした放射性物質による死者やがん患者の数は「把握も不可能な状況だ」とし、被害の大きさを強調。福島の事故が「原発が安全でも、安くもないことを明白に示した」とも述べた。

 経済界などからは電気料金の値上がりにつながるとの憂慮の声が既に出ているが、文氏は「脱原発は逆らうことのできない時代の流れだ」と強い決意を示した。

 文氏は、公約では韓国内で建設中の原子炉2基の工事を止めると主張していたが、今回の演説では工事を止めるかどうか「社会的合意を図る」と述べ、判断を留保した。12年に30年の設計寿命が尽きた後も運転を続けている慶州の月城(ウォルソン)原発1号機は可能な限り早期に閉鎖すると表明した。



 韓国の原発 韓国では18日深夜に古里原発1号機の運転が終了するまで、25基の原子炉が商業運転を行い、電力全体の30%を発電してきた。人口密集地の近くに多くの原発があるのが特徴で、古里原発は半径30キロ圏内に300万人以上が暮らす。19基は日本海側に集中し、古里原発で使用済み核燃料の火災を伴う事故が起きれば、日本でも西日本を中心に最大2830万人が避難を余儀なくされるとの試算もある。李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)両政権は原発依存を高める政策を取り、朴政権は2029年までに36基に増やす計画を立てた。(ソウル共同)


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